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episode3

Author: 朱音小夏
last update publish date: 2026-07-27 11:36:52

「こんな感じでどうですかね?」

美容室に着くなり、美幸は美容師と喜子のされるがままに髪の毛を弄られスタイリングをされた。美容師は「なかなかに切る甲斐のある髪でした。」と言い、喜子も「うん、良い感じじゃない?ホラ、鏡をちゃんと見て」と外していたメガネを渡してきた。美幸がメガネをかけ、鏡を見ると、ボリューミーになっていた毛量は丁度良くなり、髪型はウルフカットにされていた。前髪も長いままではあるが、スタイリングでセンター分けにされていてスッキリとした印象になっていた。

「......まるで別人になったみたい......」

「素敵になったわよ。これで後はコンタクトに......」

「それはイヤ」

「なんでよー」とブーたれる喜子に「これだけ髪型を変えたんだから別に良いでしょ」と言った。本音を言えば、コンタクトを目に入れるのと、素顔を晒すのが怖いからである。コンタクトは慣れてしまえば良いんだろうけれど...。素顔は幼い頃のトラウマで表に出す勇気が出ないのである。喜子もそれは理解しているので、美幸がイヤだと言えば無理強いはしない。

「で?後は何かする事あるの?」

「そうね......。コンタクトは諦めるわ。だったらせめてお洒落なメガネに替えない?ね?」

「まぁ......、それなら」

たしかにこれは中学の頃から使っていた物で顔を隠すのをメインで選んだ為、デザインは野暮ったい物である。メガネを替えるくらいなら聞いてあげても良いかと思い、美幸は喜子の願いを受け入れた。

「丁度この辺りにメガネショップがあるからそこへ行きましょう」

「分かった。......でも、あんまり派手なのにはしないでよね?」

そう言うと二人はメガネショップへと足を向けた。ショップに着くなり、店員から様々なメガネを勧められたが、その中にあったスクエア型のフレームレスのメガネに目が留まり、試着をして喜子に見せる。すると喜子も店員もパタリと動かなくなった。

「......ウチの弟の色気が......メガネによってこんなに助長されるなんて......」

「......何言ってるの?え、変?オレ結構気に入ったんだけど......」

「い、いえ!大変お似合いですよ!そちらにされますか?」

「あ、ハイ」

「では、度数等検査致しましょう」と言われ、後は店員に言われるがままにされていた。一通り検査を終えると、丁度レンズの在庫が有り、即日で出来上がると言われたので、出来上がるまでお昼でも食べに行く事にした。そして近くのファミレスへと入り昼食をとった。そして食べ終わり会計を済ませると、出来上がったメガネを受け取りに再度メガネショップへと戻る。すると、先程接客をしてくれた店員が笑顔で出迎えてくれた。

「お待ちしておりました。此方にお掛け下さい」

店員に促されるまま席に着くと出来上がったメガネを手渡され、微調整をしてもらう。調整が終わると、そのメガネを掛けて立ち上がり、店員に見送られながらショップを後にした。

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