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6. 「あの日の僕ら2」㉝

Author: 佐行 院
last update publish date: 2025-11-22 11:07:35

-㉝ 馬鹿げた噂-

 龍太郎は油淋鶏をおかずに白飯を頬張る結愛を調理場からチラチラと見ながら数回程首を傾げていた、何処か違和感があったからだ。高級外車で店にやって来た大財閥の代表取締役はそんな店主に気付いて一言尋ねた。

結愛「さっきから何だよ、俺の顔に何か付いてるか?」

龍太郎「いやすまねぇ、いつもそればっかり食ってるのにやたら美味そうに食うからよ。」

結愛「大好物の美味いもんを不味そうに食えって言う方が難しいだろう。」

 義弘による残虐な独裁政治が終末を迎えてから数日後、守や圭と一緒に松龍に来て初めて食べたこの「油淋鶏定食」に惚れこんだ結愛は店に来るとこればかり頼んでいた。

龍太郎「そうだな、あれ?お前顔にタレが付いているぞ。」

結愛「すまねぇ、サンキュー。」

 懐から手鏡を取り出して顔をチェックし、近くにあったティッシュで付着していたタレを拭き取った。口調は相も変わらずだが、結愛も1人の女性なのだなと言える。

 ふと龍太郎は横に添えてある中華スープを見た、いつもそうなのだが少しも減ってない。

龍太郎「お前、中華スープ苦手なのか?嫌いなら味噌汁に変えても良いんだぞ。」

結愛「これか
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    -305 売れ筋商品の逸話- 結愛がこれから夜勤へと入る事になった母のシフトについて『念話』で改めて確認を行っている中、好美には「暴徒の鱗」の関係者になってからずっと気になっていた事があった。好美「そう言えば渚さん、今頃になって聞きますけど「特製・辛辛焼きそば」ってどの様にして出来たんですか?やっぱり光さん関係だとかですか?」渚「確かにそうだね、元々は自分用に作った料理をおねだりしてきた光に与えたのが始まりだったんだけど実はそれより前の逸話があるんだよ。」好美「逸話・・・、ですか?」 本当にインスタントの焼きそばに辛い食べ物を色々と追加しただけという見た目通りの「手抜き料理(だと言うのに店では結構売れ筋商品になっている)」にどう言った逸話があるというのだろうか、逆に興味が湧いて来た気がする。渚「あれは私や真希子が中学生だった頃の話だよ・・・。」 女性に年齢を問うのは失礼にあたる(と最低でも作者個人は思っている)ので何年前かは明かさないが話は走り屋達が中学生になってまだ1年も経っていない頃に遡る、当時同じ部活に入っていた2人は放課後の練習を終えて片づけを終わらせようとしていた。渚(当時)「そろそろ終わりかな、真希子の方は終わりそう?」真希子(当時)「もうちょっとで終わるから待っててくれる?」渚(当時)「別に良いけど早くしないと限定パフェが無くなっちゃうよ、あれ凄く人気なんだから。」 運動部に所属している中学生と言ってもやはり2人共女子、やはり甘い物には目が無い。真希子(当時)「お待たせ、早く食べに行こう。」渚(当時)「調子良いんだから、誰を待っていたって言わせるのさ。」 急いで自転車へと跨り学校から少し離れたフルーツパーラーへと急ぐ、どうか生活指導の先生に見つかりません様にと願っていた2人を意外な人物が呼び止めた。声「赤江(渚)!!三ツ矢(真希子)!!2人で仲良く何処行こうとしてんの?」2人(当時)「先輩、申し訳ないんですけど私達急いでまして・・・。」先輩「あれでしょ、「限定パフェ」食べに行こうとしているでしょ。あれいつ行っても無くなっている事が多いから焦っちゃうのよね。」渚(当時)「そうなんです、だからお話なら別の日に・・・!!」先輩「あれ実は同行人数が多ければ多い程食べれる確率が高くなるの、折角だから私もついて行こうかな。ど

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    -⑥ あの時の言葉- 二手に分かれた4人はそれぞれ反対の方向へと向かって行った、光明の作った隠しカメラと悟に知られない為の作戦を完璧に遂行するべく、この行動は必須とも言えた。 親会社「貝塚財閥」の副社長である光明からすれば「貝塚技巧」の工場内の全貌は頭に入っていたので今更見学は必要無かったのだが、少しでも友に協力する為に守と悟が完全に見えなくなるまで演技を続けていった。悟「こちらから作業場に入って行きます。」 悟自ら作業場への引き戸を開けて守を中に案内した、全体的に吹き抜けになっている工場では数人の男女が作業をしていた。 因みに聡の協力の上、光明が守の衣服に仕掛けた小型のマイクを通

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   6. 「あの日の僕ら2」①

     ふと思った、「人への愛情とはいつ、そして何処に現れるのだろうか」と。 俺はこうとも考えた、「もし愛している人がいるのなら、その人の為にどれだけの涙を流せるかではなかろうか」と。 前作である「5. あの日の僕ら」の終着点は「4. 異世界ほのぼの日記2」を書き始めた時点でほぼほぼ決まっていた、しかし遺された者達が余りにも不憫で辛いまま終わってしまっている。 俺は「守」をこのまま放っておくのが嫌になった、それが故に「4. 異世界ほのぼの日記2」を「好美side」とする事に対し、今作を「守side」として書く事にした。 さて、長々と話すのはよして皆さんを妄想の世界へとまた誘おう・・・。6

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   5. 「あの日の僕ら」88

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  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   5. 「あの日の僕ら」86

    -86 背中を押した店主と恋人のバイオリン- 裕孝は龍太郎から受け取った瓶ビールと香奈子からのプレゼントをずっと握りしめて震えていた、煙草を燻らせながら龍太郎は裕孝の肩に手を優しく置いた。龍太郎「中身何だろうな、取り敢えず開けてみろよ。」 開けてみると白いピクチャーレーベル仕様のCD-Rが1枚入っていた、表面には何も書かれていない。龍太郎「中見てみろよ、そこにパソコンがあるから。」 すぐそばにあったラップトップにCDを入れると、画面には「音楽CD」と表示されていた。再生してみるとギターをつま弾く音が流れた。裕孝「これって・・・。」 裕孝がいつも聞いている大好きな曲、聞くと前向き

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