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第227話

Author: フカモリ
信行が入ってきたのを見て、貴博は少し驚いた表情を見せた。

「信行」

信行は何食わぬ顔で部屋に入ると、口元だけで笑って挨拶した。

「貴博さんがここに来るとは、珍しいですね」

貴博は立ち上がって握手を交わし、余裕の笑みで返した。

「珍しくもないさ。辻本さんとは仕事で何度か会っている。信行も、辻本さんのお見舞いか?」

そして、わざとらしく辺りを見回して尋ねた。

「内海さんは一緒じゃないのか?」

貴博があえて由美の名前を出したため、信行は手を引っ込め、気だるげに笑った。

「貴博さんは、ずいぶんとお節介ですね」

ベッドの上で、真琴は二人の間に流れる不穏な空気を感じ取った。

信行にお茶を淹れてもらおうと彼を見たが、その時、貴博の携帯が鳴った。

ポケットから携帯を取り出し、画面を見た貴博は「失礼」と二人に断りを入れて、窓際で電話に出た。

省庁の上層部からの電話のようだ。

通話を終えると、貴博はゆっくりと戻ってきて、優しく真琴に言った。

「辻本さん、少し急ぎの仕事が入ってしまった。また改めてお見舞いに来るよ」

そして信行の方を向き、その腕をポンと叩いて言った。

「信行
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