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第288話

作者: フカモリ
一晩待った甲斐もなく、窓口が開くと、すでに二組のカップルが手続きを待っていた。

ようやく順番が回ってくると、戸籍係の職員が事務的に尋ねた。

「離婚届の提出ですね?ご本人確認書類をお願いします」

真琴は「はい」と答え、離婚届と運転免許証をトレイに置いた。

信行も無愛想に、自分の運転免許証を放り投げた。

昨晩の雨のせいか、提出した離婚届は少し湿っていた。

職員は書類を確認し始めたが、すぐに眉をひそめた。

「あの、お二方……証人欄の署名が、水濡れで滲んで判読できません。これでは受理できません」

真琴が覗き込むと、確かにインクが滲んで読めなくなっていた。

職員は言った。

「証人の方の訂正印をいただくか、別の方に書き直していただく必要があります」

「じゃあ、今証人と連絡して……」

「連絡とれん」

真琴が怪訝な顔を向けると、信行は淡々と言い放った。

「証人は会社の顧問弁護士だ。彼は今日から一ヶ月、海外へ出張だ。訂正印をもらえるのは帰国後になる」

「じゃあ、別の証人を立てて書き直します。今すぐ……」

「駄目だ」

信行が即座に遮った。

「離婚協議書は、彼の立ち会いと
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コメント (2)
goodnovel comment avatar
ウサコッツ
貴博さんからのアプローチをたくさん下さい 真琴ちゃんと貴博さんのラブラブになり 由美を嘲笑って 信行共々排除で良いです
goodnovel comment avatar
mami
もう暫く信行の話はいらない具合悪くなるから! 真琴ちゃん、貴博様とのやりとりふんだんにお願いします。
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