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第555話

Author: フカモリ
遠くから信行の姿が目に入り、真琴は無意識に足取りを緩めた。

駐車場の脇でこちらに気づいた信行は、ただちに手元の煙草をもみ消し、まっすぐ歩み寄ってくる。

近づいてくるその姿に、真琴はバッグから車のキーを取り出して差し出した。

「車を取りに来たんでしょ。はい、これ」

差し出されたキーに視線を落としたものの、信行は受け取ろうとはしなかった。

車を取りに来た?

車を取りに来る人間が、どうしてわざわざ別の車を運転してくるんだ。

キーから真琴の顔へと視線を戻し、信行は何事もなかったかのように口を開いた。

「ちょうど飯時だ。一緒に食おう」

本当は諦めるつもりだった。

顔さえ合わせなければ、そのうち忘れられると思っていた。

だが現実は、そんなこと到底できやしないと思い知らされただけだった。

特に昨日再会して以来、抑え込んでいた未練が激しくぶり返している。

だから今日、どうしても我慢できずにやって来てしまった。

食事の誘いに、真琴は適当な口実を探す。

「私、今日はちょっと……」

だが、言い終わるよりも早く信行が言葉を遮ってきた。

「ただ飯を食うだけだ。そんなに警戒する必
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mami
真琴の氷壁を少しずつ崩してくれ
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