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第17話

작가: 佚名
美咲がこの世を去ってから半年、悠真はひとり海辺へ向かった。

あの日、蓮のオフィスで嫌な予感がして、必死で情報を集め、ようやく美咲がかかっていた病院と主治医――曽根先生を突き止めた。

曽根先生は、「彼女の遺灰は海に撒いた」と教えてくれた。悠真は悲しみに暮れながら、どの海かを尋ね、花束を持ってそこへ行った。

白い花を浜辺に置き、膝をついて海の向こうに手を合わせ、心から懺悔する。

やがて潮が満ちてきて、花束は波にさらわれ、ゆっくりと海に消えていった。

どうか、美咲の魂がこの花を受け取ってくれますように――心からの悔いを、どうか聞いてほしい。

悠真は会社へ戻り、入り口で秘書が駆け寄ってくる。

「社長、面接の方がオフィスでお待ちです。もう一時間も待ってます」

会社が再建できたのは奇跡だった。前回、蓮に潰されたあの会社をどうにか立て直したものの、経歴のせいで人材が集まらない。

「わかった、すぐ行く」

悠真がドアを開けると、そこにいたのは華奢で顔色の悪い女の子だった。

彼女は慌てて立ち上がり、挨拶しようとした瞬間、不思議なほど驚いた表情を見せる。

悠真は特に考えもせず、デスクの向こう側に座った。

女の子の履歴書を手に取り、思わず眉をひそめる。

高校中退、その後は三年も五年も空白がある。

以前の自分なら、こんな経歴の応募者は最初から相手にしなかっただろう。

けれど今は、がらんとしたオフィスの現実を見て、期待値を下げるしかないと自分に言い聞かせていた。

「どうしてうちを受けようと思ったの?」

ごく普通の質問を投げかける。

彼女は目を伏せて答える。「ほかの会社は、どこも面接すらしてくれなくて……」

彼女は素直で、表情もどこか幼く、全体的に清潔感のある雰囲気だった。

けれど、その腕にはいくつもタトゥーが刻まれていて、見た目のイメージとはまったくかけ離れている。そのギャップが、なおさら目についた。

「学歴だけが理由?」

「それだけじゃなくて……心臓移植の経験があるんです。それを言うと、どの会社も責任問題を気にして雇ってくれません」

なるほど――

空白の期間の理由も、これで説明がついた。

悠真は眉をひそめたまま、何も言わない。

彼女はそっと顔を上げ、ちらりと悠真を見る。その目に、驚きと戸惑いがよぎる。

「私、やっぱり向いてないかも……お
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