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第1257話

Auteur: 佐藤 月汐夜
翔吾がこんなふうに自分を気遣ってくれるのは、これが初めてだった。普段も礼儀正しくはあるが、体調を気にかけてくれることなどなかったからだ。そのせいか、永名は一瞬ぼんやりとしてしまい、翔吾をこのまま帰してしまうのが惜しいような気さえした。

「ごほ、ごほ……まだ少し痛むな。坊や、あっちまで付き添ってくれないか?少し座りたいんだ」

永名はこの貴重な時間を少しでも長く引き延ばしたくて、そう口実を作った。翔吾は少し迷った。長引けば桃が心配するかもしれない。けれど、倒れかけた老人をそのまま放っておくのも気が引ける。

永名の示した場所はそう遠くもなく、問題なさそうだった。「じゃあ、少しだけですよ」翔吾は言って、彼を支えながら歩き出した。

永名はさっき転んだものの、幸い大事には至らなかった。普段から体を鍛えているおかげで、骨もしっかりしている。

そうして翔吾は永名を椅子のところまで連れていき、腰を下ろさせた。

永名が落ち着いたのを見て、翔吾はもう行こうとした。すると永名が慌ててその手をつかんだ。「坊や、助けてくれてありがとう。お礼に何かご馳走させてくれないか?何が食べたい?」

そう言って、
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