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白熱する選挙戦に、この想いを込めて――

Aвтор: 相沢蒼依
last update Последнее обновление: 2025-08-03 12:41:01

(今日の克巳さん、いつにも増してしつこく責めてくるな――これで何回目だっけ?)

「もぉっ……ダメだって、ばぁ!! あぁっ、そんなに……したら、壊れちゃうって。ぁあ、あんっ」

 俺の腰を持ち上げながら、真上から貫くような恰好をとらされる身になってほしい……。すっごく恥ずかしいのもあるけれど、それ以上に感じさせられて、さっきからイカされっぱなしなんだから。

「選挙戦が始まったら、こんなことしてる、くぅっ……余裕なんて、ないだろ」

「ひゃっ、あっ、ぁあっ、もっ……絶対っ、する、クセにっ」

 ふたりきりになった途端に、目の色を変えて俺に触れてくるはずなんだ。

『たまには、息抜きしなきゃ。それに溜まっているだろうし』

 とかなんとか言っちゃって、俺が一番感じる部分を口に含み、簡単にイカされちゃうんだろうなぁ。こうやって心身ともに癒してくれる有能な秘書は、どこを捜したっていないだろう。

 それにイヤというほど感じられる、克巳さんからの独占愛――。

 上げていた腰を下ろして俺を横たえさせ、ぎゅっと体を抱きしめてきた。だけど腰の動きを止めずに、ずーっと感じさせるのって、すごいと思うんだよね。

「愛してる、稜……」

 囁くように告げられた言葉と一緒に、重ねられる唇。俺も愛してるって言いたいのに、それを飲み込むような、熱いくちづけをする。ねっとりと絡められる舌と、音を立てながら下半身に与えられる刺激が強すぎて、克巳さんの背中にガリッと爪を立ててしまった。

「痛っ! ほどほどにしてくれ。快感が遠のいてしまう」

 口ぶりは余裕がありそうだけど、表情は全然それを示していない彼に、ニッコリとほほ笑んでみせた。俺だって余裕がないんだから。

 ナカでどんどん質量を増す克巳さんのモノが、ダイレクトにいいトコロを擦りつけるから、多分あと3分も持たない。イクなら、一緒にイきたいところなんだけど――。

「克巳さ……っ、俺の、お願いぃ……聞い、て」

「わかってる。ココをこんなに濡らして、おねだりしている稜のお願いは、当然ひとつだろうし」

 言いながら俺のを握りしめて扱き出すなんて、そんなのすぐにイっちゃうよ。

「やだぁっ、も……すぐにぃっ、イっちゃうって、はあぁん」

「悪い。稜が感じ、るたびに……俺のを絞めつけるから、我慢して、いられなく、てっ。はあっ…ダメだ、イカされる」

「ちが……俺が、イカされてるん
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     芸能界の世界だけを見てきた稜にとって、今回の選挙ははじめてのことだからこそ、政党から応援の手をを借りて事務所を設立し、選挙のプロである選挙プランナーも手配していただくことになった。「ついにこの日がきちゃったね、相田さん」 事務所の中を忙しなく動く関係者を手伝いながら、大きなダルマを手にした稜が後ろにいる俺に微笑みかけてくる。 折り畳まれたパイプ椅子を持ったままほほ笑み返したら、足早に目の前を去って行った。さっきまでほほ笑み合って、視線を合わせていたことがなかったような所作に、思わず寂しさを覚える。 周りの人間を含め、俺が稜の恋人だということは周知の事実なれど、徹底的にクリーンな状態を維持してほしいと、政党の幹部から念押しされてしまった。 稜の口から出る自分の名字読みは、はじめて出逢ったときにされたものより、どうにも違和感があった。たったそれだけのことに見えない距離があるようで、不安に苛まれるとは――。 頭を振り、手に持っていたパイプ椅子を机に設置していたら、勢いよく事務所の扉が開いた。「お疲れ様です!! 皆さん盛大にがんばっていらっしゃいますね」(――ああ、やって来たのか。問題の選挙プランナー) 彼のことは、政党にいる幹部から紹介された。『私の不肖の弟なんだが、選挙プランナーとしての腕は確かだ。勝率はほぼ8割、手掛けた選挙を確実に勝利へと導いている』「不肖の弟ということですが……?」 眉根を寄せて説明する幹部の姿に、思わず質問を投げかけた。このとき稜が不在だったので尚更しっかり、説明を聞かなければいけないと考えたから。『本人には、きつく注意をしているんだが。行く先々で問題を起こすものですから。見境なく、相手に手を出す有り様で』 英雄、色を好むということなのか――なんにせよ、事前に聞いておいて良かったというべきだろう。「わかりました。そういう問題が起こらないよう、こちら側でも目を光らせておきますね」『若いが腕は間違いないので、その点は安心して頂きたい。この選挙、勝ちましょう』 そう言って握手をし、互いの信頼を分かち合った。若い選挙プランナーの問題を共有することによってなんて、情けない話だけど。 もちろんこのことは、稜の耳にも入れておいた。見境なくという点で、間違いなく彼も標的になってしまうだろう。その心配があったから、気を付ける

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  • 欲しがり男はこの世のすべてを所望する!   第二幕プロローグ③

     ――それから季節は巡り、三年の月日が経つ……。「克巳さん、聞いてよ。どうして俺が参院選に出ることが、週刊誌にバレちゃったんだろ」 伸ばしていた髪をばっさりとカットし、オーダーメイドの濃い目の色したスーツを身にまとった稜が、煩わしそうな表情を浮かべて、パイプ椅子に座る俺を見下してくる。渋い顔をしていなければ、ビジネススーツのモデルとして、直ぐに仕事ができそうだなと思った。「お手伝いをしてくれた人で、口の軽い人間が混じっていたのかもな。ひとりひとりを問い詰めて、誰がリークしたのか吐かせてやろうか?」 稜の出馬を快く思わない、対抗勢力の仕業の可能性もあるので、注意するに越したことはない――今回の選挙で後ろ盾となる政党の幹部と打ち合わせのために、ホテルで会食をしたのだが、そこを二流の週刊誌にスクープされてしまった。『スキャンダル発覚か!? 葩御稜が○△党の幹部とホテルで密会、その後客室に消えて――!?』  手にしていた週刊誌を、両手で引き裂いてやる。有りもしない事実を並べ立てた記事を元に、出版社に抗議しなければと考えた。 参院選出馬を目論んでいた稜に合わせて、勤めていた銀行を一年前に依願退職した。モデルの仕事をこなしつつ、ニュースキャスターやリポーターをして、時事ネタの勉強を欠かさずしてきた彼を、自分なりに支えてきたつもりだ。「ドSの克巳さんが手を下したら、みんなが逃げちゃうって。ヒーヒー言わせるのは、恋人の俺だけにしておいてよ」 こういう軽口を叩くところは相変わらずなれど、今までの経験から知性を手に入れた稜は、一皮むけてさらにカッコよくなってしまった。 長い髪を切ったおかげで、端正な顔立ちが露わとなり、尚さら人目を惹く存在になっただけじゃなく――バラエティー番組で見せていたチャラチャラした印象を一切封印し、報道番組で展開させる理論武装を兼ね備えた毒舌ぶりは、老若男女を問わずに人気が出てしまった。(その人気も参院選に出るために、稜が頑張って築きあげてきたものだけど……) 視聴者の人気同様に一生懸命に仕事に打ち込む姿を見て、番組関係者からもたくさんの応援がなされた。 俺のせいで番組を降板する形となった稜を、最初のうちは人気を盛り返すためだけに、必死になっていると思ったらしい。しかし番組で真剣に仕事をする彼を見て、少しずつ声をかけるスタッフが増え

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     克巳さんと過ごす時間は、俺にとってはとても大切なもの。芸能人という肩書きがあるせいで、彼に気苦労させているところがあるのにも関わらず、一途に愛してくれる克巳さんを同じように俺も愛した。「久しぶりのオフだね、稜」「たった一日だけど、克巳さんと二十四時間一緒にいられると思ったら、すっごく興奮して鼻血が出そうだよ」「……サービス精神が旺盛なのは知っているけれど、嬉しさを鼻血で表現するのは笑えないな」 新幹線に乗って京都に向かおうとしていた俺たちは、大通りを仲良く並んで歩いていた。「え~っ、わかりやすいと思ったのにさ。他になにを言ったら躰中に湧いて出てくるこの喜びを、克巳さんにうまいこと表現できるかなぁ?」 克巳さんの顔を下から覗き込んでみたら、一重瞼を細めて苦笑いを浮かべる。(――俺ってば、おかしなことでも言っちゃったかな?)「稜はいろんなドラマに出て役者をやっているんだから、上手に表現できないんて、名前が廃るかもしれないね」 その言葉に、ちょっとだけカチンときた。「克巳さんとの恋愛は、お芝居なんかじゃない。リアルなんだよ、リ・ア・ル! 心のままに思ったことが、俺の素直な気持ちなのにさ」 口を尖らせて怒ってみせたら、カバンを持っていない手が、俺の頬にやわやわと触れてきた。 冬空の下、寒風で冷え切った肌に、克巳さんの温かさがじわりと伝わってきて、イライラしていた気持ちが、瞬く間に消え失せていく。「ふふ、稜が真剣な顔して怒ってる顔。久しぶりに見たかも」「酷い……。怒った顔を、笑いながら見つめるなんて」「だって、久しぶりじゃないか。こうやってのんびりと並んで、歩きながら話すことが。稜の顔がテレビじゃなく、直に拝めるんだ。いろんな表情を生で見たいと思う気持ちくらい、少しはわかってほしい」 言いながら俺の頭を撫でて、軽く躰をぶつけてきた。ぶつけられた衝撃は強いものじゃなかったのに、心がくるんと一回転する。 照れた顔を見られたくなくて、道路のむこう側を見た。タクシーを待つ、まばらな人ごみが目に留まる。駅に向かうのに、タクシーを使おうとしていたので、混み合っていない様子に安心した。「タクシーに乗ったら、この手を握りしめてあげるから、いい加減に機嫌を直して」 そっぽを向いた俺の耳元で、変な交渉を始める克巳さん。そんな交渉に、簡単に乗りそうになる俺

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