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スピンオフ第141話:反撃の代償⑤

作者: 花柳響
last update 公開日: 2026-05-24 06:00:09

 ◇

 すっかり日が落ち、夜の帳が下りた街。

 陽向は、自分のアパートの薄暗い一室にいた。

 電気もつけず、畳の上に大の字になって寝転んでいる。

 壁の向こう側から、隣人のテレビのバラエティ番組の笑い声が、こっそりと染み出してくる。

 足の裏の痛みが、拍動に合わせてズキズキと響く。

 夕方から何も食べていないはずなのに、空腹感は一切なかった。

 あるのはただ、自分の無力さに対する、泥のような疲労感だけだ。

 その時。

 暗闇の中で、スマートフォンの画面が突然、青白く光を放った。

 ブー、ブー、と畳を震わせる激しい振動音。

 陽向は弾かれたように身を起こし、端末を手に取った。

 画面に表示されていた名前は――『朝比奈結月』。

 通話ボタンをスワイプし、耳に押し当てる。

「……結月さん!?」

 しかし、受話器の向こうから聞こえてきたのは、言葉ではなかった。

 ヒクッ、ヒクッという、激しいしゃくり
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