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第1407話

Auteur: 一匹の金魚
沙夜は彼を見上げた。「さっきの結婚式の話、あまり深く考えないで」

「わかってるよ。偽装結婚ではあるけど、やるからにはきちんとした式にしたいからな」安浩が言った。

「君は僕の人生で最も大切な友達だから、少しも傷つけたくないし、他人に笑われるような真似もしたくないんだ」

最も大切な友達――

その言葉は細い針のように沙夜の胸に刺さった。痛くはないが、じんわりと酸っぱい感情が広がった。

彼女の心に芽生えたばかりの喜びは、瞬く間に消え去った。

なるほど。彼が挙式に同意したのは、心からそうしたかったわけではなく、ただ自分を最も大切な友達だと思い、体裁を整えてやりたかっただけなのね。

沙夜は目を伏せ、瞳に渦巻く失望を隠した。「わかってるわ。早く行っておいで。お酒飲みすぎないようにね」

安浩は、彼女の声のトーンが変化したことに気づかず、ただ疲れているのだと思い、「何かあったら電話して」と言い残すと、会場の方へ歩き去った。

沙夜は立ち尽くし、彼が消えていく方向をじっと見つめたまま、長い間動かなかった。

彼女はグラスに残ったお酒を一気に飲み干した。冷たい液体が喉を通り、辛く渋い味がした
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