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第313話

Auteur: 一匹の金魚
まさか礼央が愛人を連れてデートに来るとは思わなかった。

真衣はミネラルウォーターのボトルの蓋をきつく締め、軽く首を振った。「礼央は私の誕生日なんて覚えてないわ」

たとえ覚えていたとしても、知らないふりをするか、ただ無視するだけかもしれない。

沙夜は表情を変えずに眉をひそめた。「本当に最低な男ね、どこまで行ってもクソ野郎だね」

真衣は軽く笑い、ビリヤードのキューを手にして立ち上がった。「もう1ゲームやろう」

ビリヤードはもとから遊びみたいなもんだ。何ゲームかやった後。

スタッフに夕食を個室に運んでもらい、真衣は千咲を呼んで一緒に食事をした。

千咲は大人たちと楽しく過ごし、ずっと安浩にべったりくっつき、彼のことを「常陸おじさん」と呼んでいた。

「ずっと常陸おじさんにまとわりつかないの」真衣は困ったように千咲の頭を撫でた。「そのうち嫌がられて、もう会ってくれなくなるよ」

安浩は笑いながら、千咲の可愛いほっぺたをつねりつつ、優しく言った。「なになに?千咲が僕に懐いてるからって、僕と千咲との仲を邪魔しようとしてるの?」

沙夜は爆笑した。

「千咲が安浩さんと遊びたがってるんだから、遊ばせてやればいいじゃない。安浩さんも子供が好きそうだし」

千咲は牛乳を抱えながら真衣の方を見た。「ママ、私はママが一番好きだよ」

「他の人に連れていかれることなんてないよ~」

真衣は千咲の頭を撫でた。「おバカさんね」

「お手洗いに行きたい」千咲は安浩の膝から飛び降りた。

真衣はすぐにお箸を置き、立ち上がった。「一緒に行こう」

「ママは食べてて、私一人で行けるよ」

沙夜は真衣を見て言った。「ここは安全だし、あちこちに監視カメラもあるから、子どもの自立性を育てるのにもいいわよ」

ここだけでなく、大通りを歩いていても安全だ。昔と違って、今は治安が良くなっている。

真衣は考えた。

親として、適切な時期に子供を手放すことを学ぶことが大事だと。

結局、舞は千咲を一人でお手洗いに行かせることにした。

それでもやっぱり心配で、千咲に気づかれないように、真衣は少し離れて後をついていった。

千咲が用を済ますと、きちんと一人で手を洗った。

千咲はつま先立ちして、ペーパータオルをちぎり、手をふいた。

千咲はくるりと向きを変え、跳ねるようにして個室へ戻っていった。

真衣は
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Commentaires (1)
goodnovel comment avatar
U Tomi
ごみ溜め集まり親から引き継ぎし天下取って、自分は頂点や何でもできる。ご立派ですわー。権力て凄いとは思うけど、全く魅了の欠片すら感じない。 やり取りどうでもよいし、主人公に非公してないでやったれや!長いのよ。 引き延ばしするのは作者勝手やが、読まなくなる飛ばすのは読者なんで
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