いつもクールな幼馴染みと甘い秘密の関係

いつもクールな幼馴染みと甘い秘密の関係

last updateDernière mise à jour : 2025-10-24
Par:  りょうEn cours
Langue: Japanese
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どこにでもいる高校生天野亮太には氷室華という幼馴染みがいる。彼女はその容姿と、性格も相まって学校では『氷華』と呼ばれていた。 ただそんな彼女にも秘密があり、それをただ一人だけ知っている亮太は、ある日彼女の頼みで華の彼氏を演じることにー 自分だけが知っている幼馴染みの本当の顔。氷のように冷たくて、けど時々甘い物語が幕を開く 5/7より全編改稿作業のため、一度全話下書き状態に戻して改稿版を上げなおしています

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Chapitre 1

プロローグ

 俺には氷室華《ひむろはな》という同じ年の幼馴染がいる。

「りょうた、きょうも家にあそびにきたわよ」

 家が隣同士というだけで昔から彼女は俺の家に来ては、日が暮れるまで遊んでいき帰っていく。

「亮太、来たわよ」

「おう、いらっしゃい」

 それは高校生になってからも続いていて、休日である今日ですら遊びにやってきていた。

(男女二人が、同じ屋根の下で二人きり。シチュエーションとしては最高なんだけどなぁ)

 よく読むラノベとかだったらこういうのにもドキドキさせられる展開ではあるのだが、何だかんだでそれが十年以上続いているとなればそれもすっかり慣れてくる。

「またアニメ見てたの? よくもまあ、毎日飽きないわよね」

 華は何の抵抗もなくリビングに上がってきては、俺が直前まで観ていたアニメが流れているテレビを見て呆れたように呟く。

「別にいいだろう。俺が自分の休日をどう使おうか」

「自由だけどこんなので貴重な一日を潰していたら勿体ないと思わないの?」

「余計なお世話だし、勿体ないなんて思っていないからいいだろ?」

 俺は冷蔵庫からお茶を取り出し、それをコップに入れると、華にそれを渡す。彼女は「ありがとう」と受け取った。

「それで今日は何をするんだ?」

 華が家に来る時の目的は大概テレビゲームなどの遊びで、今日もてっきりそれが目的だと思っていたのだが、今日の華はどこか神妙な面持ちだった。

「亮太、今日はあなたに頼みがあってきたの」

 そして彼女は麦茶を一口飲んだ後に、俺をまっすぐ見つめてそう口を開いた。

「頼みごと?」

 これまで一緒に過ごしてきた中で彼女が俺に頼みごとをしてきたことなんて数少ないので、俺もつい重めの口調で答えてしまう。

「こんな事急に頼まれても困ると思うし、私としても少し恥ずかしいというかあまり人に頼めるようなことではないのだけど......」

 華は何か言おうとしているが、躊躇っているらしくずっとゴニョゴニョしている。俺は敢えて何も言わずに彼女の言葉を待っていると、

「私の......になってほしいの」

「ん? 聞き取れなかったんだけど」

「だから、その、私の、か、か、かっ」

「か?」

 華はさっきの真剣な面持ちとは裏腹に顔を真っ赤にしながら、家中に聞こえるように叫んだ。

「私の彼氏になってほしいの!」

 俺は一瞬彼女が何を言っているか理解できずに頭が真っ白になった。

(今、彼氏って言ったか?)

 聞き間違いでなければ彼女は間違いなく俺に向けてそう言った。

 俺が華の彼氏になってほしい、と。

「俺が......華の彼氏に?」

 2

 ここで俺、天野亮太(あまのりょうた) の幼馴染み、氷室華について説明をしておかなければならないことがある。

 彼女は学校では別名『氷華』と呼ばれていることについてだ。

 誰がいつそう呼び出したのかは不明だが、由来はその容姿から来ている。外国人の血も混ざっている彼女は、髪の色が薄ら水色が混ざった白色で、瞳もサファイアブルーのように綺麗で人の目を惹きつけ、男子からの評判は非常に高かった。

 だがその名前の理由は評判とは別のものからきている。

 ーある日の教室にて、

「ひ、氷室さん、きょ、今日の放課後時間ある?」

 ある一人の男子が勇気をもって華に話しかけた。顔も少し赤くして言葉を震わせている辺り相当勇気を振り絞ったのだろう。

 しかしそれに対して華は、その男子生徒に対して表情一つ変えることなくこう返事した。

「ごめんなさい、私暇じゃないから」

「け、けど! そ、その大事な話が」

「私は貴方と話をしている時間もないし、忙しいの」

「そ、そんな」

「それじゃあ」

 今思い返せばあの男子生徒は華に告白をするつもりだったのだろう。しかし華はその話の舞台にすら立つことすらせずに、ただ冷たく男子を突き返したのだ。

「なあ華、今の」

「何?」

「いや、別に何でも」

 これが一回であればよかったのだが、華はこれを男子生徒は愚か同じ女生徒に対しても取るのだから自然と評判が悪くなる。そしてその結果生まれた彼女の異名が、

『氷華』

 彼女の名前から取ったであろうその異名はいつしかクラス、いや学年中に知れ渡ることになったのだった。

 と、ここまで説明すると華は誰の目から見てもただの嫌な人間だ。

 だがこれを前提にして俺に対する華の普段の態度を見てもらいたい。

「亮太、一緒に帰ろう」

 放課後幼馴染だからという理由だけで一緒に家に帰ってくれるし、

「亮太、手を繋いでくれる?」

 こんなおねだりだってしてくる。

(ツンデレとかじゃなくて、明らかに俺の前だけではデレしかないんだよなぁ)

 俺の華に対する評価は、学校のそれとは全くの反対で、氷室華という人物は甘えん坊で、こっちが何かアクション起こすとすぐ照れたりして、時々冷たいところもあるけど学校のような態度は一度も取ったことはない。

 ーつまり何が言いたいかというと、

「どうしたの、亮太。私の顔をずっと見て」

「い、いや、何でもない」

 俺の幼馴染みがただただ可愛い、それだけだ。

 3

 その前提の上で話を今に戻すわけだが、

「そ、それって告白として受け取っていいのか?」

 そんな可愛い幼馴染からある日突然告白なんてされたら、俺はどうにかなってしまいそうだ。

(俺が華の彼氏になって、本当にいいのか?)

 一度は挫折しそうになった夢を、叶えてしまっていいのだろうか。俺にはその権利が果たしてあるのだろうか。

 そう思って華の次の言葉を期待していると。

「ちがう、の。いや、ちがくないんだけど、仮、そう仮の彼氏になってほしいの!」

 彼女の言葉は俺の夢を簡単に打ち破っていったのだった。

「か、仮の彼氏?」

 落ち込む自分の気持ちを何とか抑えながら俺は華に尋ねる。

「そう、仮の彼氏。亮太には私の彼氏を演じてほしいの」

「演じるって、まさかまた縁談の話でも持ってこられたのか?」

「それも、あるんだけど、ね。じつは、別の問題も起きてしまって」

「別の問題?」

「亮太は何度も見たことがあると思うんだけど、私に、その、告白をしようとしてきた男子生徒が何人かいたでしょ?」

「何人というか何十人もいたな。先輩後輩含めて」

 彼女は俺が見てきた中では間違いなく二桁近くの男子生徒の夢を簡単に切り捨ててきた。

 誰かがいつか壁を突破するんじゃないか。

 そんなことを考えてヒヤヒヤしていたけど、未だに突破されたことはない。

(そして俺も突破できなかったんだな)

 仕方がないとはやっぱりどうしても引きずってしまう自分がいる。

「その中にどうしても諦めきれないのか、はたまた別の理由があるのか、最近私につきまとってくる人がいるの」

「それってつまり、ストーカーってことか?」

「うん」

 思っていた以上にかなり深刻な話に、俺は驚かされる。今日の今日までそんな話は一切聞かなかったので、相談してくれなかったことよりも気づけなかった自分が情けなかった。

(ニュースの中での話だと思っていたけど、それが今華の身に起きているのか? 何でもっと俺は早く気づいてやれなかったんだ)

 更に気持ちが落ち込みそうになるが、今は彼女の話を聞かなければならない。

「色々対策はしてきたけれどそれでもその人は私のことを諦めきれないらしくて、私もいよいよ打つ手がなくなっていたの。そんな時に部活の後輩からのアドバイスで思いついたのが」

「偽物の彼氏作戦、か」

 ようは本物の彼氏さえいればストーカーも諦めてくれるだろうというのが華の作戦らしいが、果たしてそれで解決できるか不安な点はある。

「その作戦単純かもしれないけど、問題点は結構あるよな」

「それはこれから考えていけばいいと思う。それにもうそれ以外に方法がないの。亮太以外にこんな事頼める人はいないし、ダメかな?」

 華は少し上目遣い気味で俺を見つめて頼んでくる。彼女にとっては相当勇気のある行動だし、リスク承知なのも理解している。

(俺だって偽物とはいえ華と付き合えるならそれは嬉しい、けど)

 こんな大事な役目を、俺なんか····に任せていいのだろうか。

「俺なんかで本当にいいのか?」

「私は亮太しか適任がいないって思っているけど」

「でも、ほら、俺は中学生の時に」

 俺が何かを言おうとしているのか察したのか華は、人差し指を俺の唇に当てて黙らせると。

「今はその話はなし。亮太がなんて言おうと、どう思っていようともうこれは決定事項なの。だからお願い亮太、私に協力して」

 そう言って華は優しく微笑んできた。

(本当これが氷華って呼ばれている人間と同一人物かよ......)

 その可愛いというよりは美しさに、一瞬見とれてしまったがすぐに持ち直すと、俺はため息混じりに返事をした。

「......ったく、随分強引なお願いだな。分かったよ、俺が華の偽物の彼氏になるよ」

 こうして俺と華の偽物のカップルはある秋晴れの休日に始まったのだった。

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プロローグ
 俺には氷室華《ひむろはな》という同じ年の幼馴染がいる。「りょうた、きょうも家にあそびにきたわよ」 家が隣同士というだけで昔から彼女は俺の家に来ては、日が暮れるまで遊んでいき帰っていく。 「亮太、来たわよ」「おう、いらっしゃい」 それは高校生になってからも続いていて、休日である今日ですら遊びにやってきていた。(男女二人が、同じ屋根の下で二人きり。シチュエーションとしては最高なんだけどなぁ) よく読むラノベとかだったらこういうのにもドキドキさせられる展開ではあるのだが、何だかんだでそれが十年以上続いているとなればそれもすっかり慣れてくる。「またアニメ見てたの? よくもまあ、毎日飽きないわよね」 華は何の抵抗もなくリビングに上がってきては、俺が直前まで観ていたアニメが流れているテレビを見て呆れたように呟く。「別にいいだろう。俺が自分の休日をどう使おうか」「自由だけどこんなので貴重な一日を潰していたら勿体ないと思わないの?」「余計なお世話だし、勿体ないなんて思っていないからいいだろ?」 俺は冷蔵庫からお茶を取り出し、それをコップに入れると、華にそれを渡す。彼女は「ありがとう」と受け取った。「それで今日は何をするんだ?」 華が家に来る時の目的は大概テレビゲームなどの遊びで、今日もてっきりそれが目的だと思っていたのだが、今日の華はどこか神妙な面持ちだった。「亮太、今日はあなたに頼みがあってきたの」 そして彼女は麦茶を一口飲んだ後に、俺をまっすぐ見つめてそう口を開いた。「頼みごと?」 これまで一緒に過ごしてきた中で彼女が俺に頼みごとをしてきたことなんて数少ないので、俺もつい重めの口調で答えてしまう。「こんな事急に頼まれても困ると思うし、私としても少し恥ずかしいというかあまり人に頼めるようなことではないのだけど......」 華は何か言おうとしているが、躊躇っているらしくずっとゴニョゴニョしている。俺は敢えて何も言わずに彼女の言葉を待っていると、「私の......になってほしいの」「ん? 聞き取れなかったんだけど」「だから、その、私の、か、か、かっ」「か?」 華はさっきの真剣な面持ちとは裏腹に顔を真っ赤にしながら、家中に聞こえるように叫んだ。「私の彼氏になってほしいの!」 俺は一瞬彼女が何を言っているか理解できずに頭が真っ
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