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第380話

Author: 一匹の金魚
おじいさんの言うことは、実は道理にかなっている。

世の中で一番怖いのは、限られた情報にしかアクセスできないことだ。

一般人には知る由もない情報がいっぱいある。

真衣はおじいさんにほほ笑みかけた。「ありがとうございます。でも、私は娘自身に選ばせたいんです」

加賀美先生はすでに千咲を弟子として受け入れて育成していて、いずれはこの国を代表する優秀な人材になる。

今さら別の道を探すのは確かに仁義に欠ける行為だ。

彼らは人混みの中に立っていた。おじいさんも真衣がすぐに断ったことに驚いた。

普通の人なら、すぐに満面の笑顔で取り入ろうとするだろう。

別に他人から高く評価されたいわけではないが、目の前にいる女性は確かにちょっと別格だ。

「おじいちゃん~」甚太が駆け寄り、小さな頭を左右に振りながら「パパは?」と聞いた。

「外で待っているよ」おじいさんが答えた。

千咲もゆっくりと現れ、笑顔を浮かべていた。

「ママ、私すごいでしょ?ちゃんとママと加賀美先生のために一位を取ったよ」

千咲は誇らしげな表情をしており、真衣は心が温かくなった。「すごいわね」

おじいさんは真衣を一瞥し、「連絡先はもう交換しましたし、これも何かの縁だと思いますので、今後何か困ったことがあれば、連絡してください」

「私は江藤と申します」

真衣は江藤という苗字を聞き、ハッとした。

北城の江藤家は、高瀬家と並び称される名家で、代々政界で活躍している。

ただ、あの有名な江藤家の江藤かどうかはまだわからない。

真衣はおじいさんに礼儀正しく頷いた。「ありがとうございます」

その時、二人の子供がこそこそ話をしていた。

携帯で連絡先を交換していた。

甚太は満足そうな笑顔を浮かべて言った。「これからわからない問題があったら、千咲に教えてもらうね。僕のこと、バカだなんて思わないでよ」

千咲は携帯をしまい、明るい笑顔で「思わないよ。カンニングの件、本当にありがとうね」

翔太は少し離れたところからこの一幕を見ていた。

翔太は眉をひそめた。千咲はいつも頼りなさそうで、誰かが優しくするとすぐその人にくっつく。

おじいさんは甚太と一緒に会場を後にした。

真衣は千咲をお手洗いに連れて行った、千咲が出てきたとき、まだ甚太が会場の出口にいるのを遠くから見ていた。

甚太は一人の男性に手を引かれてい
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Comments (12)
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華白川
甚太と千咲いいですね!申し訳ないが翔太はない…まかろんさんの話がもし出たらやっぱり読んじゃいそう笑笑
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あき
華白川さん、 ホントに最近は気持ちよく読めますね。 悲惨展開続きすぎると心折れるので このままざまぁ展開てんこ盛りでお願いしたいです
goodnovel comment avatar
あき
まかろんさん ありきたり過ぎるより それくらいの捻りがあった方が 面白いかもしれません 萌寧の悪どさも際立つし。
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