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第165話

Author: 清水雪代
その言葉に、奈緒美は怒りで全身を震わせ、唇も青白くなった。震える指で常陸を指差し、罵る。

「よくも……!相葉常陸、あんたが、私にこんな仕打ちをするなんて!私がどんなにあんたに尽くしてきたか……!まさかこんな恩知らずの、人でなしの畜生だったなんて!」

二人が激しく言い争う最中、突然「パタッ」という音がして、遥の財布が床に落ちた。

同時に、一枚の写真も財布から滑り落ちる。

奈緒美の視線が、ちょうどその落ちた写真を捉えた瞬間、彼女の両目は丸く見開かれ、まるで幽霊でも見たかのようだった。

彼女は一気に駆け寄り、素早くかがんでその写真を拾い上げる。

写真の中の光景をはっきりと見た時、彼女は雷に打たれたようにその場に立ち尽くし、頭の中が真っ白になった。

写真には、常陸と遥の他に、八歳ほどの小さな男の子もいた。

その子供はふっくらとした顔立ちで、常陸と瓜二つだった。

一瞬にして、奈緒美は心臓を重いハンマーで殴られたような気がして、息もできないほど痛んだ。

自分の夫は……自分に隠れて、この女と何年も……それどころか、息子まで……

奈緒美はあまりの惨めさに、思わず笑いがこみ上げてき
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