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第227話

Author: 清水雪代
智美はカッとなって言った。「私は一人っ子で良かったわ。お母さん、あんなに望に肩入れするんだもの、もし本当に弟がいたら、どれだけ偏愛するか、わかったものじゃないわ!」

「何を言ってるの!」彩乃は自分のえこひいきを認めようとはしなかった。「これまでお母さんがあなたを可愛がってこなかったとでも言うの?」

智美は目を赤くして言った。「そうよ、それは私しかいなかったからでしょ。もし弟がいたら、お母さんは同じように私を可愛がってくれた?説教はもううんざりよ。望のことは諦めて。私、絶対に許さない。あの子が私を陥れようとしたんだから」

智美は、蘭子と望がハイエナのような連中だと理解していた。

母のような愚かな真似はしない。

彩乃は智美を説得できないとわかると、拗ねるしかなかった。「とにかく、望くんを訴えるなんて許さない!私の言うことを聞かないなら、もうお母さんとも呼ばないでよ!」

彩乃は一方的に電話を切った。

智美はもちろん、彼女の言うことなど聞くつもりは毛頭なかった。

もし自分がここで甘い顔見せれば、今、真っ先に自分たち母娘の財産を食いつぶそうとするのは、あの二人に他ならないだろう。
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