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第312話

Author: 清水雪代
祥衣は笑いながら涙をポロポロ落とした。

今までの恋愛では、いつも無意識に自分を低い位置に置いていた。

喧嘩して冷戦になると、いつも自分が我慢できなくなって折れて、彼氏の機嫌を取っていた。今考えれば、一度も彼氏から機嫌を直してもらおうとされたことがなかったんだ。

機嫌を取ってもらうなんて、初めてだった。

実は何を食べるかなんてどうでもいい。自分は、大事にされたかっただけなのだ。

彼女は近づいて竜也を抱きしめた。

二人は突然、智美の前でキスを始めた。

智美は少し気まずくなった。

ああ、せっかく朝食持ってきたのに、食べないの?

ドアの外で悠人が手招きして、外で食べないかと聞いてきた。

智美はもちろん外で食べることを選んだ。

二人はエレベーターに入り、智美は感慨深げに言った。「他の人の恋愛って、こんなに激しいものなのね」

悠人は眉を上げた。「君もこういうのが好きなのか?」

智美は慌てて首を振った。「いらないわ。私は穏やかなのが好き」

喧嘩なんて全然好きじゃない。

悠人は笑って彼女の髪を撫でた。「君が好きなものは俺も好きだ。喧嘩なんてしないよ」

智美は顔を赤らめて
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