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第552話

Author: 清水雪代
智美は誘いを断ることなく、そのまま店内へと足を踏み入れた。

豪華な個室に通されると、清都がメニューを差し出してくる。

「ここのスペシャリテを頼んでおいたけれど、他に食べたいものはあるか?」

思いのほか紳士的な振る舞いに、智美は少し驚きながらも、笑顔で答えた。「このお店のこと詳しくないから、あなたにお任せするわ」

智美が自分に委ねてくれたことに、清都はすっかり上機嫌になり、スタッフを呼んだ。

呼び鈴に応じたスタッフが、恭しく入室する。

「ご注文はお決まりでしょうか?」

清都が頷く。「ああ。料理は早めに出してくれ。連れを待たせたくないんでね」

スタッフは注文を承ると、さらに問いかけた。「ただいま会員様向けのささやかな運試しがございますが、お試しになりますか?」

清都が意外そうに笑う。「へえ、この店もそういうことをやるのか」

彼は智美に視線を向けた。「興味ある?」

智美は目を輝かせてみせた。「やってみましょう。何かいい景品があるかもしれないし」

スタッフがトランプの束を差し出した。「どうぞ一枚お引きください。カードの数字に応じた景品を差し上げます」

智美が一枚引くと
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