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第746話

작가: 清水雪代
口では調子を合わせながらも、千歌は内心でツッコミをしていた。心陽のような、上流階級の有閑マダムしか通えない高級サロンに、弁護士報酬で細々と食いつないでいるだけの自分が足を踏み入れられるはずもない。

だが、これも仕事だ。うまく話を合わせておくしかない。

金回りのいい奥様方から得られる報酬は、彼女にとってなかなかに美味しい蜜なのだから。

今日は心陽の付き添いとして来ただけで、千歌自身は手ぶらで来ていた。

どうせ上流階級の奥様方が口にするビジネスの話など、たいていは退屈しのぎのお遊びに過ぎない。「自立した女性」という華やかな肩書きが欲しいだけで、本気で腰を据えて仕事に向き合おうなどと、これっぽっちも思っていないはずだ。

言うまでもなく、千歌はすでに、この打ち合わせも早々に切り上げられるだろうと高を括っていた。

そこへ、ノートパソコンを抱えた智美が静かに歩み寄ってきた。その立ち居振る舞いにはどこか余裕があり、飾らない自然な品格が滲み出ている。

心陽がさっと立ち上がり、華やかな笑顔で声をかけた。「智美さん、来てくれたのね!あら、今日の髪、すごく素敵じゃない?どこで染めたの?」

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