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第80話

مؤلف: ASAMI
last update تاريخ النشر: 2026-01-23 14:52:57

胸がギューッと締め付けられた。

今すぐに、抱きつきたい。

誰も見ていないこの部屋で、まだ柊のことが好きだと伝えてなんの躊躇いもなく抱きつけたらいいのに。

あの微笑みは、今あたしにだけ向けてくれてる。

とても幸せなことなのに、抱きつくことができないなんて……。

あたしは涙が出そうになって、唇を噛み締めた。

どうしたらいいんだろう……。

いつもこうだ。

ウジウジ悩んで、ひとつも行動に起こせない。

気づけばいつも手遅れで……。

今はこうやって手を伸ばせば柊がいるのに、その手を伸ばすことが出来ない……。

あたしは、柊に伸ばしたくて震える右手できつく拳を握り、柊から目を逸らした。

「あ、暑いよね!! 窓!! 窓開けようよ!! ってか、部室に入ってすぐ開けるべきなのに、何やってるんだろうね」

あたしはハハハと苦笑いをしながら、素早く窓を開けようとした。

泣きそうな表情を見られないように、できるだけ柊から顔を背ける。

狭い部屋の中で人がふたり通るには少し困難で、あたしは柊の隣を体を横にしてすり抜けた。

その時……。

「きゃっ!!」

足元にあったダンボールに足が躓き、前のめりになった。

「雪羽!!」
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  • 白い恋の結晶~キミへと続く足跡   第97話

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  • 白い恋の結晶~キミへと続く足跡   第96話

    ブーーーーーーーー。劇開始のブザーが低く鳴り響いた。放送部員による劇の紹介のあと、ステージに証明が付き、劇がスタート。のどかな街の市場の様子が、クラスメイトによって表現された。ダンボールで作られた小物も、美術部員の手にかかれば客席から見ると本当にそれっぽく見える。衣装も演劇部のおかげで本格的だし、他のクラスの催し物に比べて少し上を行っているような気がした。街の中を、王子を乗せた馬車が駆け抜け、場面は姫のいる城に変わる。あたしはドレスの裾を少し持ち上げて、舞台袖で待機をする。「これはこれはキュソン王子。お待ちしておりました」城に着き馬車から降りた王子を迎えたのは、ハルの演じる

  • 白い恋の結晶~キミへと続く足跡   第95話

    執事の格好をしているから?堅苦しくも見えるし、なんだか、普段よりストレートな発言が多い気がする……。だけど、あたしにはどれも意味がわからない……。ハルが、なにを言いたいのか。あたしに求めているものがあるのか。その寂しそうな瞳の奥に、どんな気持ちが隠されているのか……。わからないよ……。ピンポンパンポーン。『2年5組の皆さんは、体育館に集合してください』今からハルにきちんと表情のわけを聞こうと思ったのに、劇の集合がかかり、あたし達はお互いに目を逸らした。ハルもあたしも、何故だかぎこちなく、髪を触る。聞きたいことはたくさんあったけど、一旦中断。劇が終わったら、聞いてみよう

  • 白い恋の結晶~キミへと続く足跡   第91話

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