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第9話

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飛行機は空を横切り、海外へと向かって飛び立っていった。

広大な東都では、どこにでもいるような家族がひとつ消えたところで、誰も気に留めない。

その頃、健吾は莉子と寄り添いながら映画を観ていた。

すると、わけもなく健吾の胸が一瞬ざわついた。

まるで、何かとても大切なものを永遠に失ってしまったかのような、喪失感が胸に広がる。

莉子は上の空になっている健吾に気づき、顔を上げた。「どうしたの?」

「なんでもない。気のせいだ」健吾は首を振り、微笑みながら莉子をさらに強く抱きしめる。

「もう!私といるのに上の空なんて。そんなあなたにはお仕置きしてあげるんだから!」

莉子はわざと、いたずらっぽく健吾をくすぐった。でも、はしゃぎすぎて少し疲れてしまった。

「なによ!ぜんぜんくすぐったがらないじゃん」

健吾はふっと笑って言った。「そのお仕置きは効かないみたいだから、別のお仕置きにしてもらおうか」

そう言うと、健吾は莉子を横抱ききにして、ベッドにそっと倒した。

二人はベッドの上で、笑いながらじゃれあう。

いつしか、じゃれあいは甘い雰囲気に変わり、二人はだんだんと顔を近づけ、唇を重ね
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