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蒙古高句麗──モクリコクリ─

Author: 葛葉龍玄
last update publish date: 2026-08-15 09:21:14

 垢舐めが垢を舐めとる妖怪なら、皮を剥ぐような恐ろしい妖怪もいる。

 まぁ、この都会で見かけることなんか珍しいが。

 精々が転んで擦りむいたくらいのもんだろう。

 しかし昔はそうはいかなかった。

 ちょっとした傷でも、感染症から死に至ることすらあったのだ。

 さらには戦争があった。

 そういう時には、やつらには格好のエサ場だったであろう。

 祖父の言葉を思い出す。

 しかし、奴らは剥ぐものを変えたんだ。

 垢舐めが、垢以外に人の記憶や常識なんかをなめとるように。

 あいつらは魂を少しずつ剥ぎ取るのだ。

 夜中にふと、体の痛みで起きたことはないだろうか。

 寝違え、姿勢、そのせいもあるだろう。

 歩いている時、腰を痛めたり、膝を痛めたりすることもあるはずだ。

 もちろん、ギックリ腰や、捻ったり、酷使したりが原因だ。

 または、加齢によるものもある。

 それが人間だ。

 99.9%の現実と0.1%の怪異。

 しかし。

 祖父曰く。

 奴らは、剥ぐものを変えて力をつけた。

 人の皮を剥ぐのをやめて、魂を少しずつ削るようになったのだ。

 人間の医療が発展すればするほど、魂は減りにくくなる。

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