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Penulis: 酔夫人
last update Terakhir Diperbarui: 2026-01-15 11:01:28

「いいえ、私たちは……」

「それはいい考えだ。君、案内してくれ」

「錦野さん……」

ホテルのスタッフの気遣いを代わりに受け取る錦野柾に苛立つ。

彼の敬意は桐谷家に対するもの。

それを当たり前の顔して受け取ってほしくない。

「いいえ。そろそろ車がくるでしょうから中に入らなくていいわ、お気遣いありがとう」

勘違いした錦野柾の指示に戸惑っていたスタッフが安堵の表情で下がった。

「話があるんだぞ」

「お話しならここで伺います」

再会して懐かしむような話題が『私』と錦野さんにはあるのだろうか。

……なさそうな気もする。

勘、だけど。

「なんだ、その目」

錦野さんの顔に苛立ちが浮かぶ。

私が彼の提案に素直に乗らないからだ。

逆に言えば、彼にとって『私』は彼の要求に素直に従っていたということだ。

「雰囲気が変わって生意気になったな」

「おかしなことではないと思いますよ」

人は成長する。

蓮司さんの妻になり、誠司の母になり、人生のステージを二段も上がって“変わらない”はおかしい。

生意気かどうかは分からないけれど。

「もしかして、君との婚約を破棄して桜子と婚約しようとしたことを怒ってるのか?」

そうだったの?

驚いた。

今さらだから驚いただけだけど。

錦野さんは「怒ってる」と笑いながら言った。

つまりそのときの状況は『私』が怒ってもいい状況であったが、錦野さんにとっては私が許して当然の笑える程度の出来事だった。

どんな婚約者だったのか想像がつく。

「それともクラブとかパーティーに君を誘わず桜子を連れていったことを怒っているのか?」

怒っているのかと、また笑いな

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