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第119話

작가: 栄子
周りの人の流れが止まったように感じた。

頭上の夜空に風船が舞い上がり、川面に水風船がゆらゆらと流れていた。

そして川辺では頬をかすめるような風に彼女の髪がふんわりと靡かれていた。

綾はまつげを震わせ、視線を戻し、輝を見上げて言った。「行きましょう」

輝は彼女を見下ろし、肩を抱く手を離さなかった。

「どこかぶつけたりしなかったか?」

「大丈夫です」綾は目を伏せた。「ありがとうございます」

輝は喉仏を動かし、「人が多いから、私が送って行こう」と言った。

先ほどのハプニングには肝を冷やした。こんな時は男女の分別など気にしていられなかった綾は軽く「ええ」と頷いた。

輝は片手で綾の肩を抱き、もう片方の手を前に出して彼女を守りながら、その場を離れた。

背後では鋭く冷たい視線が彼らをまとわりついていた。そして、その視線は彼らが人混みから抜け出し、車に乗り込むまで消えなかった。

車のドアが閉まり、ようやく人混みと、あの視線から隔離された。

綾はシートに背中を預け、疲れたように目を閉じた。

輝は彼女を一瞥し、唇を抿め、少し間を置いて後部座席の奈々の方を向いた。「君はどちらまで?
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