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第254話

Author: 栄子
満月館だ。

遥は探偵から送られてきた写真を受け取った。

「なるほど、晋に取り入ったわけね?」

遥は冷笑した。「本当に......性懲りもないんだから!」

晋に取り入っていれば、直哉から逃げられるとでも思ってるのかしら?

「お母さん、そんな都合のいい話はないわよ!私を桜井家の地獄に引きずり込んだのはあなたなのに、今さら自分だけ逃げようだなんて、私が味わった苦しみはどうしてくれるの?」

遥は携帯を取り出し、晋也の番号に電話をかけた。

「晋也、私よ。今会えそう?」

......

一方で、入院して1週間後、綾の体調はすっかり良くなっていった。

井上主任にも退院して自宅療養していいと言われた。

それは、彼女が妊娠13週に入り、ようやく安定期に差し掛かった頃だった。

つわりや眠気といった初期症状はすっかり消えていた。

ここ数日、綾の食欲は旺盛で、見た目にも元気になっていた。

退院の日、文子と史也は綾を連れてショッピングモールへ行った。

綾のお腹は目立ち始めたので、以前の服はもう着られなくなっていたのだ。

文子は彼女を連れて店を回り、上から下まで、下着からアウターまで
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