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第309話

作者: 栄子
綾はメッセージを見た直後、誠也から電話がかかってきた。

彼女、今回はためらうことなく、すぐに電話に出た。

「誠也、あのメッセージは何?どういう意味なの?」

「話が長くなる」誠也の声は低かった。「とにかく荷物を持って、空港で俺を待てろ」

綾は眉をひそめた。「何も説明がないのに、どうしてあなたを信じられるの?」

「入江さんが川に飛び込んだ時、俺は国際的な専門捜索隊を雇った。警察の捜索隊が梨野川周辺を捜索している間、俺の捜索隊はすでに捜索範囲を沖合に広げていたんだ。そして、ここ何年もずっと捜索を続けていた」

綾は携帯を握りしめた。「つまり......母は、まだ生きていると?」

「向こうから生存の情報は来ているが、完全な確証はまだ取れていない」誠也は言った。「お前が直接行ってみる必要がある」

綾は目を閉じた。「誠也、私に嘘をつかないで。もし嘘だったら絶対に許さないから」

「入江さんが川に飛び込んだことについては、俺はずっと責任を感じている。誰よりも彼女に生きていて欲しいと願っているんだ」

誠也の口調は真剣そのものだった。

それを聞いて、綾の心境は複雑だった。

彼女は誠也を信じられなかった。

しかし、自分の母親のことになると、わずかな希望でも、見逃すわけにはいかない。

「一緒に行ってもいいけど、一人連れて行きたい人がいるの」

「輝か?」

綾は何も言わずに、黙認した。

「彼には優希の面倒を見ていてもらえ」誠也は言った。「今回行く場所はかなり辺鄙で、少なくとも1週間はかかる」

辺鄙?

「綾、俺に対する信頼はもうこれっぽっちもないのか?」

綾の声は冷たかった。「確かに、私にとってあなたは全く信用にならない相手ね」

「だが、お前に選択肢はない」誠也の口調は強引だった。「一人で来い。俺が専門のチームを手配している。俺について来れば、何も心配することはない」

綾は唇を噛み締め、何も言わずに電話を切った。

......

そして、綾は部屋に戻り、荷造りを始めた。

バスルームのドアが開き、文子がバスタオルに包まれた優希を抱きかかえて出てきた。

また荷造りをしている綾を見て、文子は不思議そうに尋ねた。「また出張なの?」

綾は服を畳む手を止めた。

「今、誠也から電話があったの」

それを聞いて、文子は眉をひそめた。「彼はまた何か企んでるんじゃ
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