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第800話

Auteur: 栄子
10分ほど経った頃、浴室のドアが開いた。

誠也は濃紺のシルクパジャマを着て出てきた。

男はタオルで濡れた髪を拭いていた。

ベッドの上で、綾は台本を手に、読み進めていた。

誠也は彼女をちらっと見てから、ドライヤーのスイッチを入れた。

静かな寝室には、ドライヤーの音だけが響いていた。

ドライヤーの音が止み、綾は台本を置いて横になった。

誠也はドライヤーを元の場所にしまい、電気を消してベッドに入った。

男は後ろから彼女を抱き寄せた。

綾は、ひんやりとした感触に包まれた。

彼女は少し眉をひそめた。「水で体を冷やしたの?」

「ちょっとクールダウンしたくて」誠也は彼女を抱きしめながら、一度は静まったはずの興奮が再び込み上げてくるのを感じた。

しかし、彼は何もせず、目を閉じて低い声で言った。「もう遅いから。寝よう」

時刻は午前2時になろうとしていた。確かにもう遅い。

綾は返事をして目を閉じた。

誠也は綾に伝えたいことが山ほどあった。しかし、明日は登山だということを考えると、彼女の睡眠時間を削ってしまうのは気が引けた。

......

翌朝、太陽の光が燦々と降り注いでい
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