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第21話

Auteur: ユキ
電話の向こうの泣き声がピタリと止んだ。

梨花の声が震え、信じられないというような金切り声になった。

「兄さん……どういう意味?」

聖は目を閉じ、低く疲れた声で言った。

「俺が以前、お前を甘やかしすぎた。

嫁いだ以上、うまくやれ。

どうしても耐えられないなら……」

彼は言葉を切った。

「両親に言え。

今の俺には、そんなことを処理する余裕はない。

それに……」

彼は自嘲気味に笑った。

「もし助けたら、鹿乃子はますます俺を許さないだろう」

梨花の呼吸が荒くなり、やがてヒステリックな絶叫が爆発した。

「あなた、本気で秋月鹿乃子を好きになったの?!」

聖はしばし沈黙し、最後に静かに言った。

「そうだ」

その一言がナイフのように、梨花の最後の理性を断ち切った。

「ありえない!」

梨花の声は鼓膜を突き破りそうだった。

「あなたが好きなのは私のはずでしょ!どうしてあいつなんか?!

嘘よ!嘘に決まってる!」

彼女は支離滅裂に訴えた。二人の幼い頃の思い出から、聖が自分をどれだけ許してきたか、そして二人の間にあった曖昧な瞬間まで……

聖は終始沈黙していた。

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