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第1050話

Author: 風羽
翠乃は編集長と手短に挨拶を交わすと、彼を見送った。

ソファの方へ振り返り、自ら寒真と夕梨のために蜜柑茶を淹れる。

微笑みながら、柔らかく言った。

「豊海村の特産です。夕梨さん、お義兄さんも、よかったら召し上がってみて」

夕梨は一口含み、思わず目を細めた。とても、優しい味だ。

「……美味しいです」

寒真はこうした洒落た飲み物を普段はあまり好まない。だが夕梨がそう言うのであれば、無視するわけにもいかず、黙ってカップを口に運んだ。

数言、穏やかなやり取りが続く。

やがて翠乃はスタッフに目配せして寒真の相手を任せると、夕梨を促して試着室へと向かった。

二階には落ち着いた雰囲気のVIPルームがあり、夕梨のために用意されたウェディングドレスと礼服が一着ずつ、丁寧に掛けられていた。

ウェディングドレスは、純白のシルクサテン。控えめで温かみのある質感の中に、言葉にしがたい気品が宿っている。

オフショルダーのデザインで、裾はマーメイドラインから花が開くように流れ、軽やかなベールが柔らかな曲線を描いて床を引いていた。

その佇まいは国際的なメゾンの作品にも引けを取らない。

夕梨はそ
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