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第1187話

Author: 風羽
彰人が寝室の扉を押し開けたとき、室内はやわらかな温もりに包まれていた。

願乃は広いベッドの上で、深く眠っている。

灯の下、頬はほの白く光を帯び、静かな呼吸だけが部屋に満ちていた。

腹の子はもう六か月。布団越しでもはっきりとわかるほど、丸く大きく膨らんでいる。

彰人は思わず、両手をそっとその上に重ねた。

命の存在を確かめるように。

――きっと、男の子だろうか。

新しい年は穏やかに澄み。

これからの道は静かに満ちていく。

もし周防の姓を継ぐなら、周防清席(すおうきよせき)がいい。

清席。

いい響きだ。

彰人はその名前を小さく紙に書き留める。

そして、それを贈り物の箱に添えた。

箱の中身は淡いピンクダイヤのブレスレット。

あるブランドのクリスマス限定品だ。決して安価ではなく六千万円はする品だ。それに、ピンクダイヤは常に手に入るものではない。

願乃が出産を迎える頃、この柔らかな光を身につけてくれたなら、きっとよく似合う。

――そのとき、自分はまだそばにいられるだろうか。

彼女の隣に。彼女を支える存在として。

――いや、もう「伴侶」としてではないのかもしれな
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