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第167話

Author: 風羽
音瀬は、ぎゅっと顔を背けた。

——昔は、京介、こんなに冷たくなかったのに。

……

立都市にある高級産婦人科病院。

周防夫人は運転手を伴って、お祝いの品を持参し、友人の娘の出産を見舞いに訪れていた。

生まれたのは体重四キロ超えの男の子で、家族は喜びに沸き、すぐにもお披露目の宴を開こうという様子だった。

「うちにも、早く孫が欲しいわねえ……」

周防夫人は羨望とため息を混ぜてつぶやいた。

そのとき、運転手がふいに何かに気づいたように声を上げた。

「あれ……舞さんじゃないですか?体調が悪くて、産婦人科に?」

周防夫人はぎょっとして、その指差す先に目をやった。

——確かに、あれは舞だった。

彼女の傍らには清花が付き添っていて、さらに体格のいい若い男性も一緒にいた。三人はちょうど診察室から出てきたところだった。

清花に頬を叩かれたことを根に持っていた周防夫人は、舞ではなく清花の診察だと決めつけた。

——まさか更年期の症状でも?

女というのは噂好きな生き物だ。周防夫人も例外ではない。

伊野母娘が病院を離れるのを待ち、彼女は髪を整えてから、優雅な足取りで診察室へと入った
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Comments (2)
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千恵
やー バレたじゃんね こっそりと産みたかったのにー
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リータマルガ
やばい、他人のカルテを人に見せるなんて。
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