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第417話

Auteur: 風羽
情欲は、いまにも弾けそうだった。

だが輝のスラックスのポケットに入った携帯が、間の悪いことに鳴り響いた。しつこく鳴り続け、二人の集中を奪っていく。

仕方なく輝は女を抱き寄せたまま、片手で通話ボタンを押した。

電話の相手は周防家から——父・寛の声だった。

「お前、籍を入れたそうだな。なぜ妻を連れて仏前に挨拶をせぬ?祖父の代からの家の決まりを、酒の勢いで忘れたか?」

輝は上半身を起こし、シャツのボタンを掛けながら傍らの女を見やった。

「忘れてはいません、父さん」

「なら、すぐ戻れ。皆そろっている。お前を待っているんだ」

プツリと電話は切れた。

輝はわずかに眉を寄せる。抱かれた女はまだ離れたくなく、甘えるように囁いた。

「輝……続けましょう?」

だが彼は彼女を押しやり、低く告げた。

「家から急かされている。先に戻る」

絵里香の胸に失望が広がる。

彼女はすでに「周防家の妻」という立場を手に入れた。もはや親族に取り入る気などさらさらなく、今はただ、渇望してきたものを思い切り貪りたいだけだった。

あまりにも長く飢えてきたのだ。だからこそ、この男を手放す気持ちは欠片もな
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Commentaires (1)
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良香
周防家がちゃんとしてた〜。 びっくりした。瑠璃さんから茉莉ちゃんを奪わないでくれてありがとう。 外の女が産めないのは自らそうしたので、大丈夫ですよ。
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