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第5話

Penulis: 金色の宝物
罰を与えるかのように、夏美に激しく腰を打ちつける。その目元には、霞が今まで見たことのない悦びと満足感が浮かんでいた。

夏美は唇を軽く噛み、妖艶な声で答える。

「ねぇ、制服ってそそるでしょ?外にだってあんなに人がいる……興奮しない?」

要は低く笑うと、夏美の柔らかな体に手を添わせた。

「お前のその格好、たまらない。このままお前の中で果てたいくらいにな」

「そんなことばっか言って……」夏美は甘えるように彼の耳を噛む。

「どうせ霞さんのベッドでも、同じこと言ってるんでしょ?」

「やきもちか?」要はからかうように言った。

「俺をこんなに興奮させられるのは、お前だけだ。お前じゃなきゃ、俺は満足できないんだから」

要は夏美の顎を持ち上げると、指の腹でみずみずしい唇をなぞった。

「あいつには一度も触れていない。確かめてみるか?」

すると二人はすぐに体勢を変え、2戦目を始めた。

彼らの甘い喘ぎ声を聞きながら、霞の心は引き裂かれるような痛みを感じていた。

ずっと、要は自分の体を気遣ってくれているのだと思っていた。でも、本当はただ、自分と肌を重ねるのが嫌だっただけなのだ。

霞は力なくその場にへたり込んだ。息が詰まるほどの絶望感に、内臓が抉られるように熱い。

なんとか気持ちを落ち着けて席に戻ると、要が涼しい顔で人だかりの中に立っているのが見えた。

少し離れたところにいる夏美は、うっとりした目つきで、顔をほてらせていた。

要はダイヤモンドのネックレスを手に片膝を地面につける。

「霞、愛してる。この輝くダイヤモンドに、俺たちの永遠の愛を誓わせてほしい」

周りの人たちが囃し立てる。しかし、霞の心は少しも動かなかった。なぜなら、さっきまでこの男は別の女の体の上で、自分には興味がないと言っていたのだから。

それなのに今は、公の面前で自分だけを愛しているなんて芝居をうっている。

なんて皮肉なんだろう。

どうやってこの場を乗り切ろうかと苛立っていると、夏美が目をうるませながら近づいてきて、霞にバラの花を差し出した。

さっきの吐き気を催すような光景を思い出し、霞は思わず後ずさった。

しかし、その拍子に足元の床板がぐらりと傾いき、霞は反射的に目の前にいた夏美に掴みかかってしまった。

悲鳴が響き渡る中、二人はもつれ合うように階段を転げ落ちた。

霞は地面に強く体を打ち付けられた。全身を突き抜けるような痛みに、しばらく言葉が出なかった。

霞が目を開けると、要が躊躇うことなく夏美に駆け寄り、腕の中に抱き抱えていた。

「怪我は?」

「ふくらはぎが……ううん、大丈夫」夏美は震える声で答えた。

「要さん、霞さんを責めないであげてね。たまたまこうなっちゃっただけなんだから」

その言葉が終わるや否や、要が霞に向ける視線が急に冷たくなった。

「霞、最初に言っただろ。彼女とは偶然会っただけだって。くだらない嫉妬に狂うから、結局、自分も周りも傷つけることになるんだ」

要は夏美を横抱きにすると、地面に倒れている霞に目を向けた。

要の目には一瞬、躊躇いの色が浮かんだが、腕の中の女を見た瞬間、もう振り返ることもなく去って行った。

愛と永遠を誓ったはずのダイヤモンドのネックレスが、ゴミのように地面に転がっている。その輝きもすっかり色あせていた。

バラの花は踏みにじられて泥だらけになり、さっきまでの豪華で温かいサプライズ会場は、まるで廃墟のように変わり果てていた。

霞はなんとか体を起こし、足を引きずりながら、この屈辱的な場所から抜け出す。

要に電話をかけたが、一向につながる気配はなかった。

結局、親切な中年夫婦が、霞を病院まで送ってくれた。

この中年夫婦の奥さんは、思ったことをすぐに口にする人だった。

「こんなひどい怪我なのに、一人なんて危ないじゃない。旦那さんはどうしたの?ついてきてくれなかったの?」

霞は黙って結婚指輪を外すと、悲しそうな声で言った。「彼は……もう、亡くなったんです」

入院中の数日間、霞は毎日、看護師たちの会話から要らの近況を知ることになった。

「本当羨ましい。怪我をした奥さんのために、新井社長はすぐに全国の専門家を呼び集めたんだって」

「それだけじゃないよ。寝ずに看病して、食事やトイレの世話、薬の交換まで、全部つきっきりでやってるんだって。まさに理想の夫だよね」

本物の妻である霞は、苦々しい思いでいっぱいだった。夏美が自分の名前をかたって、堂々と愛をひけらかしているなんて。

本当に笑わせてくれる。

霞は拳を強く握りしめた。爪が手のひらに深く食い込む。

昔、霞が顔に怪我をして落ち込んでいた時、要は自分を慰めるために、彼自身の顔が腫れ上がるまで殴ったこともあったのに。

自分が歯の痛みで眠れない夜は、要も徹夜で付き合ってくれて、物語を話してくれたり、冗談を言ったりして笑わせてくれた。

かつて、ありったけの優しさと愛を自分にだけ注いでくれた人。その人は今、その特別なものを、他の女に与えている。

霞はポケットから指輪を取り出すと、排水口に投げ捨てた。

もう、こんな汚れた結婚生活なんていらない。
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