秘めた過去は甘酸っぱくて、誰にも言えない

秘めた過去は甘酸っぱくて、誰にも言えない

last updateHuling Na-update : 2025-05-09
By:  ひなの琴莉Kumpleto
Language: Japanese
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「過去に私はあなたの子を妊娠・流産しました」元カレは誰もが知っている芸能人。 紫藤大樹 <しどう だいき>は、COLORというアイドルグループのメンバー。 今は番組の司会・ドラマにも出ている。 初瀬美羽<はせ みう>は、甘藤-amafuji-というフルーツメーカーのOL。 しっかりして見えそうだけどピュア。 10年前、2人はだんだんと仲良くなり恋人に。彼は芸能人として才能開花。ところが妊娠が発覚し芸能事務所から身を隠してほしいと依頼を受け、一人で子供を産んで育てようとしたが流産。美羽は社会人になりフルーツメーカーの広報部に配属。CMを作ることになりタレントとして起用されることになったのが大樹だった。

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Kabanata 1

プロローグ

プロローグ

「ハァー……」

時計は午前四時。

目が覚めると、瞳が涙で濡れていた。

玉のような汗をかいていて、額には前髪が張りついている。

また、あの日のことが夢に出てきたのだ。

ベッドから降りると『はな』の元へ行く。

そして、手を合わせた。

たんぽぽの押し花しおりを胸の前でそっと抱きしめる。

「はな……」

……はな。

……はな。

私はその場で横になり悲しみの中、

入社してまだ間もない頃の会話をふっと思い出す――。

『ねえ、果物言葉って、知ってる?』

『くだものことば? 知らないです』

『誕生花や花言葉みたいなものよ。果物言葉は、時期や外観のイメージ・味・性質をもとに作ったものでね。果物屋の仲間が作ったんだって』

入社したばかりの頃、同僚が上司のいない時にホームページを開いて見せてくれた。

スクロールして調べた日は十一月三日。

誕生果は『りんご』で相思相愛と書かれていた。

誰かの誕生日ではない。

私と大くんが付き合った記念日だ。

二十一歳で入社した時は、すでに大くんと別れて二年以上が過ぎていたのに、自分にとっては忘れられない日だった――。

なぜ果物かというと……。

大学を卒業後、大手フルーツメーカーの甘藤-amafuji-に入社し、果物は身近な存在だったから。

仕事に一生懸命取り組み順調に年齢を重ねていた。

一般的な悩みはあるだろうけどそんなに不幸なこともなく、普通の人生を歩んできたと人には思われているかもしれない。

私は過去のことを、誰にも打ち明けないで生きてきた。

十九歳の時。

恋は、愛は、果物のように甘いだけじゃないと知った。

人は傷つき、大人になっていく。

『あなただから乗り越えられる試練なのよ』

励ましてくれた母の言葉を信じて、悲しみを胸に抱えながら歩み続けて来たのだ。

傷は、いつか癒えるはず。

辛かった日々は、笑える日が来るはず。

そう思っていたのだけど、深い、深いところで傷ついていて、なかなか楽になれない。

相反して、あなたはいつもキラキラとした笑顔を振りまいていて、アイドルとして生きてとても楽しそうだ。

熱愛報道もされていたみたいだし。

電車や街にあふれる広告や、コマーシャルや雑誌で見るあなたのキメ顔をいつも目にしながら生きている。

忘れたくても忘れられないのは、あなたが有名になりすぎたから。

きっと――あなたは、私のことなんか……忘れちゃっただろう。

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