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第4話

Author: 隠し月
「美鈴、ケーキを持ってきたよ!誕生日おめでとう!」

家に入ってきた悠斗は、室内の暗さにまず驚き、明かりをつけた。

食卓には食べ残りの料理が半分ほど残り、その脇に0と書かれたカウントダウンの数字が目立っていた。

その瞬間、悠斗は胸騒ぎを覚え、ケーキを置くと部屋中を駆け回って私を探した。

けれど、私も私のものもすべて消えていた。悠斗は狂ったように電話をかけ、メッセージを送り始める。

【美鈴、どこに行った?】

【からかうのはやめてよ。お前の好きなマンゴーケーキを買ってきたから、早く帰ってきて】

【一緒に誕生日を祝う約束だったのに、どうして待ってくれなかった?】

……

私は返事をしなかった。

彼はやっぱり忘れていた。私がマンゴーアレルギーだということを。

マンゴーが好きなのは私じゃない。有紗なのだ。

実家に着くと、両親が家政婦の田中に夕食の準備をさせて待っていてくれた。

伏原家の人々も訪れていた。

「美鈴、久しぶりだね」

スモーキーグレーのスーツを着た裕一郎が、明るく笑いながら声をかけてきた。

私は微笑んで軽くうなずき、何とも言えない気持ちが胸をよぎった。

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