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第16話

Author: 藤原 白乃介
高木はすぐに答えた。「藤崎秘書は社長のオフィスにいて、もう30分になります」

智哉の心は、何か重いものに打たれたような感覚を覚えた。

声も少し沈んで言った。「後の予定は全部キャンセルして」

言い終わると、長い足を踏み出し、素早くオフィスへ向かっていった。

オフィスの扉が開かれ、目に入ったのは、床から天井まである窓の前に立つ、見覚えのある影。

彼女はシンプルな服装をしていた。黒いTシャツに、緑のカジュアルなスカート。

髪はゆるくまとめられたお団子ヘア。

白く細い首が露わになり、細長い足はまるで光を反射するかのように白く輝いていた。

智哉は一瞬見ただけで、体のどこかが火がついたように熱くなった。

彼は心の中の感情を押さえつけ、無関心な様子で佳奈の横に歩み寄った。

低く、しかし魅力的な声で言った。「決めたか?」

佳奈はゆっくりと振り向き、淡々と智哉を見つめた。

その精緻な顔には、まだ乾いていない涙跡が残っていた。

潤んだ杏色の瞳に水気が滲んでいたが、全身からはまるで刑場に赴くかのような決意が感じられた。

佳奈の声はかすれていた。「智哉」

彼女は静かに呼びかけ、震
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