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第325話

Author: 藤原 白乃介
それは見知らぬ海外の番号だった。

だが、この声を聞き間違えるはずがない――たとえ灰になっても、結翔はこの声を忘れたりはしない。

結翔は驚いて視線を佳奈に向けた。

「佳奈なら大丈夫だ。お前はどうなんだ?」

抑えきれない震えが彼の声に滲んでいた。

智哉は苦痛に耐えながら、低くかすれた声で答えた。

「佳奈に電話を代わってくれ」

結翔はすぐさま佳奈のそばに駆け寄り、そっと身体をかがめて囁いた。

「智哉だ。彼は無事だよ」

その言葉を耳にした瞬間、佳奈の瞳が大きく揺れた。

数秒間呆然としていたが、すぐに結翔の手からスマホを奪い取った。

「智哉!」

震える声でその名を呼んだ途端、佳奈の目からは涙が溢れ落ちた。

智哉は胸が締めつけられる思いで目を閉じた。

「佳奈、俺は無事だ。今は封鎖されてるが、数日で戻れる。エリュードは無事着いたか?」

「着いたわ。お父さんの手術も成功した!」

佳奈の声は嗚咽で途切れがちだった。

智哉の口元に安堵の笑みが浮かぶ。

「よかった。これで君との約束を守れたな。佳奈、ちゃんと飯食って休んでるか?」

「食べてる。さっきも牛肉粥を一杯、小籠包
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