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第415話

Author: 藤原 白乃介
佳奈はすぐにベッドから飛び降り、智哉の胸に飛び込んだ。

「智哉……」

生死を分かつ別れを経験した二人の胸の中には、言葉では言い表せない痛みがあった。

伝えたい思いは喉元で詰まり、代わりにただ強く強く抱きしめ合った。

智哉は涙で赤く染まった目で佳奈を見つめ、何度も彼女の額に口づけた。

その体温を、その呼吸を感じたとき、ようやく現実だと確信できた。

夢なんかじゃない――

本当に、佳奈は生きていた。

「佳奈……ごめん、遅くなった」

佳奈の瞳からは、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。

「智哉……美桜にお腹、何度も蹴られたの。 どれだけ海を漂ってたのかも分からない。すごく怖かった……

うちの子、もう……いなくなったかもしれないって……」

美桜の蹴りはすべて佳奈の下腹部を狙っていた。

その痛みと、長時間海に漂っていた影響、そして今が最も不安定な時期。

どれもが赤ちゃんにとって命取りになり得た。

智哉は彼女の唇にそっとキスを落とし、柔らかな声でなだめた。

「大丈夫。医療チームも一緒に来てる。すぐに診てもらおう。もし……本当
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