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第941話

Auteur: 藤原 白乃介
五彩にきらめく花火が、男の整った顔に映り込み、その深く澄んだ瞳をいっそう魅力的に照らしていた。

その姿に、知里は思わず息を呑んだ。

胸の鼓動が突然、何の前触れもなく激しく跳ね上がる。

誠健の告白と、その優しさに――彼女は抗うことができなかった。

いや、むしろ少し、欲してしまっていた。

そのせいか、声もかすれてしまいそうになる。

「誠健……」

彼女はそっと名を呼んだ。

誠健は小さく「うん」と答え、熱を帯びた唇で、知里の唇にゆっくりとキスを落とし始める。

喉の奥は灼けるように熱く、掠れた声が漏れる。

「知里、好きだ。一緒にいてくれないか?」

誠健の熱を帯びた吐息に、知里の呼吸は乱れ、両手は彼の服の裾をぎゅっと掴んだ。

彼女には、これから何が起きるのか分かっていた。

本来なら、この瞬間はもっと早く訪れるはずだった。

けれど、誠健が記憶を失っていたせいで、長く待ち望んでいた再会の時が、ようやく今になってしまったのだ。

胸の奥がきゅうっと締めつけられて、目頭も赤く染まる。

知里は熱を灯したまなざしで誠健を見つめ、堪えきれない想いをにじませた声で尋ねた。

「誠健…
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