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9.言えない気持ちが降り積もる②

Author: 鷹槻れん
last update publish date: 2026-07-27 04:58:06

 ただ、偉央いおは結葉ゆいはがマンションから勝手に出ることをとても嫌ったので、買い物に行くことなども基本的にはあらかじめ偉央いおに申告しなければならなかったし、急遽どこかに出かけなければいけなくなった時には逐一連絡を入れて、偉央いおの許可を取るように言われていた。

 もしも電話やメールが通じなくても、「僕の勤め先自体すぐそこなんだから、最悪の場合会いにくれば話せるでしょう?」というのが偉央いおの持論で。

 病院に来るまでの道のりを出歩くのは、百歩譲って許可しようと言われていた。 

 もちろん道すがら他所へ立ち寄るなどは許されない。

 とはいえ、マンションと動物病院は道路を挟んですぐ向かいにあるという立地なので寄り道のしようはないのだけれど。

 結葉ゆいははこの三年間、完全に偉央いおに囚われた籠かごの中の鳥だった。

 タワマンに住まう優雅な主婦などと言う表向きの華やかさより、結葉ゆいはは安普請やすぶしんの借家住まいでも構わないから、もう少し自由が欲
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