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第13話(29)

Author: 北川とも
last update publish date: 2026-01-20 14:00:29

 なんとも物騒――というより、怪しさしか感じない組み合わせだった。何より、意外すぎる。

 まだ夕方ともいえない時間帯のせいか、ホテルのバーは空いていた。その中で、黒のハイネックセーターとジーンズ姿の男と、いかにも高そうなスーツを見事に着こなしている男の組み合わせは、見た目からして浮いている。

 そして、男たちの正体を知っている和彦からすれば、首を傾げざるをえない組み合わせだ。

 鷹津と秦。この二人が向かい合っている光景を目にするとは、想像すらしていなかった。対峙するならともかく、それぞれグラスを手に、表面上は穏やかに飲んでいるのだ。

 テーブルの傍らに立った和彦は、苦々しい口調で洩らす。

「……胡散臭さ満載の二人組みだな」

 それを聞いて、鷹津はニヤリと嫌な笑みを浮かべ、一方の秦は、艶やかな微笑を浮かべる。

 立ち尽くしたままなのも目立つので、空いている一人掛けのソファに腰を下ろす。気が利く秦は、即座に和彦に尋ね
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