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第13話(30)

작가: 北川とも
last update 게시일: 2026-01-20 17:00:02

 鷹津はそう言って、不躾に和彦を指さしてくる。和彦は眉間のシワを深くして、身を投げ出すようにしてソファに体を預ける。

 ようやく状況が呑み込めてきたが、非常におもしろくなかった。

 賢吾と鷹津と秦は、ある情報を共有したうえで、連携しようとしている。その連携には、形だけとはいえ和彦という仲介者が必要で、だから、ここにいる。なのに和彦だけが、三人が知っているはずの情報を知らされていない。

 和彦を除け者にしているというより、安全のために、あえて和彦に知らせないようにしているのだろう。それぐらいは理解している。知ったところで、和彦が何かできるわけでもないのだ。

「先生、そんな顔しないでください」

 運ばれてきたオレンジジュースを和彦の前に置きながら、秦が微笑みかけてくる。

「詳しい説明はできませんが、先生のおかげで、わたしはここにいるんです。もちろん、トラブル解決のために。それは結果として、長嶺組の利益になります。……こちらの刑事さんの目的は、よくわかりませんが」

 秦はにこやかに、しかし
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     賢吾の言葉に含まれているのは、甘い毒だ。『独占欲』という単語にピクリと肩を揺らして、和彦は顔を上げる。楽しげに口元に笑みを刻んでいる賢吾だが、目はまったく笑っていない。それどころか、和彦の何もかもを暴こうとするかのように鋭い。 昨夜の千尋同様、ある人物の存在を気にかけているのだろうか。それとも――。 守光の顔に続いて、里見の顔が脳裏に浮かび、和彦はヒヤリとするような感覚を味わう。今この瞬間、思考のすべてを賢吾に覗かれていたらと、ありえないことを考えていた。「……長嶺の男の独占欲は、物騒だ。前までのぼくなら、そういうのが疎ましくて、すぐに逃げ出していただろうな」「先生は正直だ。自分を囲っている男の前で、そういうことを言うなんて」「ぼくが何を言ったところで、逃がす気なんてないだろうし、逃がさない自信もあるんだろ」「さあ、どうだろうな」 さらりと応じた賢吾の口調から、それが本音なのかどうか判断することはできない。ただ、賢吾が自分に向ける強い執着を、和彦はしっかりと感じ取っていた。必要とあれば、この男はきっとなんでもするはずだ。 感じた恐怖に小さく身震いした和彦だが、同時に、抗いがたい欲望の疼きも自覚していた。 和彦は、手の中で逞しく脈打つ賢吾のものを撫でてから、眩暈がするような感情の渦に襲われる。欠片ほどは残っていた理性を手放し、おずおずとその場に跪いた。「――……昨夜は、千尋をたっぷり甘やかしたようだな、先生。俺に、同じことをしてくれるのか?」 和彦は、頭上からそんな言葉を投げかけてきた賢吾を睨みつけはしたものの、賢吾が着物の合間から露わにしたものは拒まなかった。 自らの手で成長させた賢吾の欲望に顔を寄せ、舌を這わせる。昨夜千尋にしたように尽くしてやる。なんといっても和彦は、この男の〈オンナ〉だ。 片手で賢吾のものを扱きながら、先端に唇を押し当てる。柔らかく吸い上げ、舌先でくすぐり、括れまで口腔に含んでから、唇で締め付ける。「焦らすのが上手いな。できることなら、このまま畳の上に這わせて、後ろから尻を犯したくなる」 露骨な賢吾の言葉

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