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第14話(3)

Auteur: 北川とも
last update Date de publication: 2026-01-23 08:00:34

 和彦は寝返りを打ち、体ごと三田村のほうを向く。その三田村は、テレビに視線を向けていた。和彦がなんのことを言っているのかわかったらしく、小さく声を洩らす。

「ああ、そうか……」

 申し合わせたように二人は、同じ単語を口にした。

 クリスマス、と。

 物騒なヤクザが口にするには不似合いな言葉だなと思った途端、和彦はつい声を洩らして笑ってしまう。そんな和彦を、三田村は優しい眼差しで見つめてくる。

「クリスマスの日は、イブも含めて、先生は大忙しだろうな」

「どうかな。案外、みんな予定が入って、ぼくは一人で過ごすかもしれない」

「それはないだろう。……もし仮にそうなったら、俺が喜んで、先生の予定を押さえさせてもらう」

 和彦は三田村の頬を撫でてから、囁く。

「ぼくより忙しい若頭補佐が、何言ってるんだ」

 三田村は、淡く苦笑した。否定しなかったということは、実際、忙しいのだろう。こうして一晩過ごす時間も、スケジュール管理をある程度自由に
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