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第15話(4)

Penulis: 北川とも
last update Tanggal publikasi: 2026-01-31 17:00:08

「組からの仕事は、組同士で話を通してくれればいい。だけど君個人が相手なら、ぼくは喜んで相談に乗るよ。これでも美容外科医だから、専門的なアドバイスをしてあげられる」

「愛される愛人でいるために?」

 見た目は砂糖菓子のように甘い由香だが、言うことはなかなか辛辣だ。和彦が返事に困ると、由香は楽しそうに声を上げて笑った。

 だがすぐに、ふと思い出したように傍らに置いた紙を取り上げた。受付で渡している、このクリニックのパンフレットだ。

「ところで佐伯先生」

「何?」

「クリニックの名前、ちょっと地味すぎると思う。『池田クリニック』って……。池田って、ここの住所の池田町から取ったんでしょう?」

 由香の指摘に、和彦は頷く。クリニックの名については、実はさほど悩まなかった。

 和彦も、名義貸しに加担しているだけのクリニックの代表者も、表に堂々と名が出ることは望んでおらず、だからこそ無難に地名を使ったのだ。

「わかりやすいだろ?」

「えー、もっと派手なのにすればよかっ
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  • 血と束縛と   第16話(34)

     湯気の向こうに姿を現したのは、禍々しくも艶かしい、大蛇の刺青を背負った男だ。「な、んで――」 思わず和彦が声を洩らすと、賢吾はニヤリと笑った。「仕事が終わって、寛ぐために一風呂浴びに来たんだ」 和彦は慌てて湯から上がろうとしたが、千尋にしっかりと抱きつかれ、肩まで湯に浸かってしまう。湯の中でもがいている間にも、賢吾は桶で汲み上げた湯を、悠々と体にかけている。「二人揃って、たっぷり雪遊びをしてきたようだな。雪だるまみたいになって戻ってきたと聞いたぞ」「……人を、子供みたいな言い方しないでく

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