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第17話(32)

작가: 北川とも
last update 게시일: 2026-02-27 08:00:45

 ここでエレベーターの扉が開き、二人は乗り込む。鷹津がボタンを押し、やけにゆっくりと扉が閉まった次の瞬間、鷹津に肩を引き寄せられ、あごを掴み上げられた。

 噛みつくような激しさで唇を貪られ、反射的に鷹津の肩を押し退けようとした和彦だが、強い抵抗には至らない。余裕なく唇を吸われると、この男がどれほど自分を欲しがっているのか、言葉よりも雄弁に教えられるのだ。

 じわりと胸の奥が熱くなり、疼きを発する。和彦がおずおずと舌を差し出して応え始めたとき、エレベーターが目的の階に着く。扉が開く音で急に我に返り、密かにうろたえる和彦を見て、鷹津は楽しげに目を細めた。

 人気がないのをいいことに、肩を抱かれたまま部屋まで行く。

 当然だが、主が不在だった室内は外と同じぐらい冷えきっており、すぐに寛げる状況ではない。しかし鷹津は頓着した様子もなく、脱いだブルゾンをイスの背もたれに引っ掛けると、有無を言わせず和彦の腕を掴んだ。

 ベッドを置いた部屋へと連れ込まれ、コートの襟元に鷹津の手がかかる。

「コーヒーぐらい淹れてやろうとか、そういう気遣
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  • 血と束縛と   第33話(15)

     崩れ込みそうになった和彦の体を抱き寄せたのは、千尋だった。喘ぐ和彦の唇を、一応気遣ってはいるのか、遠慮がちに啄ばんでくる。そこに賢吾が、中途半端な愛撫を与えられてひくつく内奥に、指を挿入してきた。「あっ、嫌、だ――……」 和彦は控えめに声を上げはしたものの、自分でもわかるほど、その声は甘い媚びを含んでいた。それを聞き逃す男ではなく、賢吾は容赦なく、指で内奥を犯してくる。 和彦の体は布団の上に横たえられ、両足を左右に大きく広げた、羞恥に満ちた姿勢を取らされていた。さらに喘ぐ口元に、千尋の高ぶった欲望を押し当てられる。「お前たち父子は、人でなしだ」 屈辱感は、厄介な官能を高める媚薬になる。和彦は悔し紛れに毒づきはしたものの、与えられるものは拒まなかった。悔しいが、愛しいのだ。 ゆっくりと唇を開き、千尋の欲望を口腔に受け入れる。柔らかく先端を吸引しただけで、千尋は苦しげに声を洩らした。括れを唇で締め付けながら、感じやすい先端を執拗に舌先で苛めてやる。好き勝手されているささやかな報復のためだが、千尋の欲望は瞬く間に硬く、大きく膨らんでいく。「んっ……」 和彦の頭を片手で抱え、髪を掻き乱すようにして、千尋が腰を動かす。口腔の粘膜を使って欲望を包み込み、たっぷり甘やかしてやると、震える吐息をこぼして千尋が呟いた。「すげっ……、腰、溶けそう」「――先生は、ここが溶けそうになっているがな」 これは、賢吾の言葉だ。内奥にしっかりと埋め込んだ指を巧みに蠢かし、肉を蕩けさせていく。もう片方の手には柔らかな膨らみを揉みしだかれ、口腔に千尋の欲望を含んだまま、和彦は浅ましく腰を揺らす。獣じみた淫らな行為に及んでいるという背徳感は、和彦を性急に、快楽の縁へと追いやっていく。 早くこんなことを終えてしまいたいと思う反面、自分はどこまで浅ましく淫らな生き物に成り果てていくのか、知りたいとも思ってしまう。「んっ、ふうっ」 反り返って震える和彦の欲望が、再び熱い感触に包み込まれる。賢吾の口腔に呑み込まれたのだと、見なくてもわかった。 

  • 血と束縛と   第33話(14)

    「先生、動いちゃダメ」「……無茶、言うな……」 大人びた笑みを一瞬見せた千尋だが、次の瞬間には表情を引き締め、和彦の開いた両足の間に片手を差し込んできた。「あっ」 欲望を柔らかく握られて、反射的に足を閉じようとしたが、膝に賢吾の手がかかって阻まれる。和彦はうろたえながら賢吾の肩を軽く押し返そうとした。「今夜は無理だからなっ。しかも、二人がかりなんて。本当に、疲れてるんだ」 和彦の膝に唇を押し当てた賢吾が、上目遣いでニヤリと笑う。「ひどい言いようだな。まるで俺たちが、ケダモノみたいじゃないか」「……ケダモノのほうが、まだ可愛げがある」「安心しろ。今夜は無理はさせない。ただ先生を癒してやるだけだ」 どうだか、と心の中で呟いた次の瞬間、和彦は、それでなくても火照っている肌をさらに熱くすることになる。 両足の間に賢吾が顔を埋め、さきほどから千尋の手によって緩く愛撫を与えられていた欲望を口腔に含んだ。「うあっ……」 和彦は賢吾の頭を押し戻そうとしたが、その手を千尋に掴まれる。「先生、こっち向いて」 甘えるような声で千尋に呼ばれて横を向く。濡れた音を立てて唇を吸われ、そのまま舌先を触れ合わせていた。 賢吾の口腔深くに欲望を呑み込まれ、熱い粘膜がまとわりつく。さらに先端を舌先で弄られて、下腹部をヒクリと震わせる。和彦が低く呻き声を洩らすと、眼前で千尋の目が悪戯っぽい光を宿す。何かやるつもりだなと身構えたときには、油断ならない手が、和彦の柔らかな膨らみを弄び始めた。「あっ、あっ、そこ、やめ――」 巧みに弱みを探り当てられ、指先で刺激されると、腰が痺れてくる。この愛撫が苦痛ではない証拠に、賢吾の口腔で、和彦の欲望は瞬く間に膨らんでいく。「うっ、あぁっ……、は、あ……」 千尋の腕の中で身悶えながら、和彦は爪先を突っ張らせる。全身が燃えそうに熱くなり、頭の芯がドロドロと溶けていくよ

  • 血と束縛と   第33話(13)

    「浴衣が擦れても気になるんだ。だから、おとなしく横になっていたというのに、父子揃って――」「海で泳いで日焼けか……。優雅でけっこうなことだ。俺たちはこの暑い中、ダークスーツで汗だくになっていたというのに」 バリトンで紡がれる皮肉は、なかなか痛烈だ。おかげで眠気がいくらかマシになり、しっかりと目を開けることができる。「……そんな皮肉を言われるぐらいなら、ぼくはマンションで一人、のんびりと過ごしたかった。だいたい、誰のせいで、せっかくの連休に振り回されることになったと思うんだ」 賢吾と千尋は、それぞれ互いの名を出した。 和彦は大きく息を吐き出すと、体に回された千尋の腕を押し退け、緩慢な動作で体を起こす。賢吾がすかさず手を差し出してきたが、あえて無視したうえで、たっぷり恨みがこもった視線を向ける。「ぼくだけ別の部屋を取ってくれてもよかったのに。知っているんだからな。あんたの名前で、別の部屋を取っていることを」 賢吾がちらりと苦笑を浮かべる。「何かあったときのためだ。まさか、長嶺組の組長と跡目が同じ部屋にいるなんて、うちの者以外に知られるわけにはいかねーからな」「だったら……、ぼくは今から、その部屋に移動する。ここだと落ち着いて寝られない」「――素直に行かせると思う?」 無邪気な口調で、悪魔のようなことを言ったのは、千尋だ。和彦が露骨に顔をしかめると、賢吾がおかしそうに声を洩らして笑う。叩き起こされて不機嫌な和彦とは対照的に、長嶺父子は機嫌がよさそうだ。 賢吾が寝乱れた髪を掻き上げてきて、千尋は背後から首筋に顔を寄せてくる。大きな獣にじゃれつかれているような気分を味わいながら、和彦は仕方なくこの状況を受け入れる。法要を終え、賢吾も千尋もようやく気を緩められているのだろうと思うと、本気で抵抗するのも気が引けた。「本当に肌が赤くなってるな。痛そうだ」 和彦の腕を取り、賢吾が浴衣の袖を捲り上げる。「痛そう、じゃない。痛いんだ」 てのひらでそっと腕を撫でられて、その手つきの優しさに思わず口元を緩める。つら

  • 血と束縛と   第33話(12)

     そう答えたのは三田村だ。さきほど見せた笑顔はすでになく、和彦を護衛するための緊張感で引き締まっていた。中嶋はどうするのかと、ちらりと視線を向ける。「君は?」「先生の遊び相手を務めたので、今日のところはお役御免ではありますが、長嶺組長にご挨拶をしておきたいので、店までご一緒させてもらいます」 こういうのをアピール上手というのだなと、和彦は素直に感心した。 店まで近いということなので、歩いて行くことにする。暑いうえに疲れているのだから車で、と三田村には言われたが、初めて訪れた場所を、少しでもいいから自分の足で歩いてみたいという好奇心には勝てない。「まあ、疲れついでだ」 話がまとまり、さっそく三人で宿を出る。このとき三田村は鋭い視線を周囲に向け、中嶋ですら同じ行動を取る。 自分のわがままのせいで申し訳ないなと思っていると、三田村と目が合う。次の瞬間、ふっと眼差しが和らいだ。三田村の言いたいことは、それだけで伝わってきた。 土産物屋が並ぶ短い通りを抜け、道路沿いに十分ほど歩いたところで、三田村が前方を指さす。ハンカチで額の汗を拭いながら和彦が見たのは、店らしき建物と、見覚えのあるいかつい車の一団が駐車場に停まっている光景だった。 店の前には組員が立っており、和彦たちに気づいて一礼する。三田村が声をかけ、少し前に賢吾たちが到着したということなので、時間としてはちょうどよかったようだ。 貸切となっている店の奥の座敷へと通されると、上座についた賢吾が唇だけの薄い笑みを向けてきた。さすがに寛いだ様子でジャケットを脱いでおり、ネクタイも緩めている。どうやら法要は問題なく終了したようだ。「さあ先生、どうぞ」 そう言って組員に、上座に近い席を案内されそうになる。 正直和彦は、席次がはっきりわかる場は苦手だ。よほど形式張った行事であれば指示に従うところだが、身内だけの食事会であれば多少の意見を通せる。賢吾や千尋の側に座るのは遠慮して、一番下座についた。 中嶋はさっそく賢吾の側に行き、何事か言って頭を下げている。堂に入った所作は、いかにも外見は普通の青年のように見えても、筋者のそれだ。賢吾は鷹揚な態度で応じ、二言、三言

  • 血と束縛と   第33話(11)

     同じように、鷹津にも要求するのだろうかと想像しかけたが、エレベーターの扉が開いたのをきっかけに、半ば強引に頭を切り替える。 三田村が傍らにいて、中嶋が待っていて、海がすぐ近くにあり、とりあえず今のこの時間を楽しもうと思った。和彦がそうすることを、男たちは望んでいるのだから。 中嶋と合流して、さっそく海に繰り出す。 長嶺の男たちが法要に出席している中、のんびりと自分だけ楽しんでいいのだろうかと、ささやかな罪悪感の疼きに苛まれていたのは、海に浸かってわずかな間だった。 ごくごく普通の家族やカップル、学生らしいグループたちと同じように泳ぎ、ときにはただ波に身を任せて浮かんでいると、頭の中は空っぽになる。水の心地いい冷たさと、頭上に降り注ぐ強い陽射しに、夏の一時を楽しめと諭されているようだ。 ただ、こんなに気楽なのは和彦だけのようで、砂浜で交替で荷物の番をしている中嶋は、海に入っている和彦を目で追いつつ、携帯電話で誰かとたびたび連絡を取っていた。三田村も、涼しい店に入るどころか、目立たないよう身を潜め、こちらの様子をうかがっているだろう。そういう男なのだ。「――秦さんに羨ましがられましたよ」 休憩のためレジャーシートに座ってお茶を飲んでいると、前触れもなく中嶋が切り出す。「羨ましがられるって……、何を?」「今、先生と海にいて、泳いでいると言ったんです。あの人、ここのところ休み返上で仕事をしているんで、海の画像でも送りつけようかと思って」 さきほどまじめな顔で、そんなことを秦と話していたのかと、和彦は微苦笑を洩らす。「あの男の場合、なんの仕事で忙しいのか、さっぱり見当がつかない」「相変わらずいろいろやっているみたいですね。――長嶺組と組んで」「気にはなるが、知りたいとは思わない。せいぜい、雑貨屋の経営が順調なのかどうかぐらいか、聞けるのは」 軽く頭を振ると、髪の先からしずくが落ちる。すかさず中嶋がタオルで拭いてくれた。「あっ、そうだ。先生の水着姿を撮って送ろうかな」「……男の水着姿なんて見ても、誰もおもしろくないだろう」

  • 血と束縛と   第33話(10)

     賢吾の態度といい、一体なんなのかと、和彦が口を開きかけたそのとき、襖が開く。現れた人物を見て、和彦は驚きの声を上げた。「三田村っ」「――すみません。俺もいます」 三田村の後ろから、中嶋がひょっこりと顔を出す。もう一度驚いた和彦だが、同時に、この感覚には覚えがあった。何かと思えば、五月の連休中の出来事だ。あのときは、総和会が管理する別荘に連れて行かれ、そこに三田村がいて、あとから中嶋も登場したのだ。 用意周到だとか、最初から教えてくれればいいのにだとか、賢吾に対して言いたいことはあったが、とりあえず和彦は、機嫌は直ったとアピールするため、笑みをこぼした。** 長嶺組の男たちが出かけるのを、物陰からこっそりと見送って、和彦はやっと肩から力を抜く。そして改めて、自分の傍らに立つ二人を見遣った。「この三人で顔を合わせるのは、五月の連休以来だな」 和彦の言葉に、中嶋がにこやかな表情で頷く。「先生の遊び相手といったら俺、とすっかり認知されたようで、嬉しいですよ」「総和会で上を目指す君には、さほど名誉じゃないだろう」「いえいえ。むしろ羨ましがられるぐらいで」 本気で言っているのだろうかと疑いかけた和彦だが、自分に注がれる優しい眼差しに気づき、照れ隠しもあり、こんなことを言っていた。「大変だな、あんたも。ぼくに何かあるたびに、引っ張り出されて」「組長のお心遣いだ。理由があったほうが、堂々と先生に会えるだろうと」 三田村が、賢吾たちが乗った車が走り去ったほうに視線を向けたので、つられて和彦も同じ方角を見る。 賢吾なら言いそうなことだと思いはしたが、だからといってあの男が優しいかというと、そうではない。傲慢なほどの余裕の上に成り立つ配慮は、優しさとは別物なのだ。「――それでは先生、時間も惜しいですから、泳ぎに行きますか」 中嶋の提案に、和彦は目を丸くする。「えっ」「あれっ、泳ぐんじゃないんですか? せっかく海に来たのに。俺なんて、張り切ってあれこれ準備してきましたよ。水着の予備もあるので、安心してください」

  • 血と束縛と   第9話(32)

     鷹津を煽る言葉が、和彦の欲情を煽る。カッと体が熱くなり、触れられないまま紅潮する肌を、ワイシャツのボタンをすべて外し終えた賢吾が確認する。満足したように目を細めた賢吾が、優しい声で唆してきた。「さあ、先生、この下衆な男に見せてやれ。自分がどれだけ、長嶺組の組長を骨抜きにして、惑わせているか」 賢吾の熱い手にいきなり和彦のものは握り締められて、容赦なく扱かれる。呻き声を洩らした和彦は、咄嗟にソファの端を掴んだ。 片手が胸元に這わされ、すでに興奮のため硬く凝った胸の突起をてのひらで転がされる。片足を押し上げるようにして覆い被さってきた賢吾にベロリと舐めら

    last update최신 업데이트 : 2026-03-25
  • 血と束縛と   第9話(20)

     中嶋のそういう状況を救ったのが、秦なのだ。恩を感じる一方で、そんな相手を自分の利益のために利用するなど、果たして中嶋にできるのだろうか。 その疑問に対する答えを、和彦は持たない。秦も得体が知れないが、ヤクザであるという一点において、中嶋も同じだ。 車の後部座席に乗り込んだ和彦は、すぐにシートにぐったりと体を預ける。縫合手術だけなら普通はこんなに疲れないものだが、長嶺組の代紋を背負わされ、ヤクザに囲まれた状況でこなす手術は特別だ。体力よりも気力を消耗する。 中嶋と会話らしい会話も交わさず、流れる景色を眺めていた和彦だが、すぐに、ある異変に気づいた。

    last update최신 업데이트 : 2026-03-25
  • 血と束縛と   第8話(41)

     考えるべきことが多すぎる。すっかり映画はどうでもよくなり、顔を伏せた和彦が暗い足元に視線を落としていると、耳元でハスキーな声が囁いた。「先生、気分が悪いなら、外に出るか?」 顔を上げた和彦を、三田村がまっすぐ見つめてくる。思わず頷いていた。 促されるままロビーに出ると、まずイスに座らされる。ロビーにほとんど人の姿がないこともあり、さりげなく三田村に髪を梳かれた。「飲み物を買ってくるから、ちょっと待っててくれ」 こんな日でも、地味な色のスーツを着込んでいる三田村の後ろ姿が、角を曲がって見えなくなる。 それを待ってから

    last update최신 업데이트 : 2026-03-24
  • 血と束縛と   第8話(28)

    「長嶺組長は警戒心が強く、慎重です。外部の人間は信用しないし、まず関わりを持たない。まともに話ができるのは、身内に引き入れてからだそうです。身内にすれば、自分の腹ひとつで生殺与奪が決められるから、と物騒な噂を聞いたことがありますが。わたしは、そんな長嶺組長――長嶺組を後ろ盾にして、商売がしたいんです」 中嶋だけでなく、秦も野心家だ。しかも、危険な野心を持っている。毒気にあてられたような眩暈を感じ、和彦は頭に手をやる。「……本人にそう訴えたらどうだ。中嶋くんのツテを頼れば、会うぐらいはできそうだろ」「総和会を通す気はないんです

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