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第308話

Author: 猫ちゃん
凪は空を連れたまま病院を出た。

外へ出た途端、冷たい風が頬を撫でる。

そこでようやく我に返り、自分がまだ空の手首をしっかり掴んでいることに気づいた。自分たちはあくまでビジネスパートナーだ。凪は慌てて手を離す。

「ごめんなさい、早くあそこから出ようと思って、ずっと掴んだままでしたね。痛くありませんでしたか?

それと……さっきは私もちょっと言いすぎてしまいましたね」

空を庇うことに夢中で、忍がまた具合を悪くしないかまで気が回っていなかった。凪は少し気まずそうに俯き、鼻先に触れる。

空の瞳が静かに暗くなった。

空はそんな彼女を見つめ、それから自分の腕へ目を落とした。あの程度の力で痛むはずもない。むしろ、凪が自分のためにあそこまで怒ってくれたことのほうが意外だった。嬉しさが顔に出ないよう、空は上がりかけた口元を抑えて尋ねる。

「痛くはない。それより、どうしてあんなに怒ったんだ?」

「だって、空さんが責められるのはおかしいですから」

凪は顔を上げ、まっすぐ空を見つめた。「今回の問題を起こしたのは空さんじゃないのに、最初から最後まで後始末をしてるのはあなた。それなのに責められる
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