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第9章8節「覚醒の余波と、真相への道」

last update Last Updated: 2025-12-19 20:00:52

視界に揺らめいていた翡翠色の光が、徐々に薄れていく。

暴れ狂っていた魔力は嘘のように静まり、私の体の奥に吸い込まれるように収まった。

「……はぁ……っ……はぁ……っ」

息が荒い。膝が震える。

でも、倒れはしなかった。

支えてくれる腕があったから。

レオンが、私の背に手を添えたまま、真剣に覗き込む。

「ヒスイ、大丈夫ですか……? 痛みは……?」

「だい……じょうぶ……少し、力を使いすぎただけ……」

「嘘はだめですよ。顔色が、いつもよりずっと白い」

指先がそっと頬に触れた。

くすぐったいのに、胸の奥がじんと熱くなる。

「本当に……無茶をするんですから。でも……そのおかげで、大きな手がかりが得られましたね」

レオンの言葉に、私は震える息を整えながら頷いた。

「さっき……見えたの。結界の奥に、黒い魔力の塊があった。あれ、多分……人為的に隠されてた痕跡よ」

「その“痕”を見れるのは……ヒスイだけでしょうね。 あなたの魔力特性は、隠匿術式と相性が良すぎるくらいですから」

レオンさんの声は興奮と緊張が混ざっていた。

いつもの紳士的な雰囲気の中にも、どこか熱がこもる。

「黒幕は、おそらく……上層部の中でも“最上位”。 この結界層に細工できる権限を持っているのは、一名だけです」

「じゃあ……名前は……?」

「まだ確証はありません。 でも、次の層を調べれば決定的な証拠が得られるはずです」

レオンさ

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