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第621話

Author: タロイモ団子
「ううん、パパが新浜まで行って、僕たちと曾おじいちゃんを迎えに来てくれたんだよ!曾おじいちゃんは別の病院に転院したんだ!」

悠真は弾むような声でそう言った。

ここ数日、海原へ戻れなくて寂しいと紬にこぼしていたばかりだった悠真。

まるで子供たちの気持ちを見透かしていたかのように、成哉は動いたのだ。

悠真と芽依がまだ夢の中にいるうちに、気づけば飛行機に乗せられていた。

目を覚ました時には、成哉の指示で行き先が変更され、そのまま紬のマンションへ送り届けられていたのである。

話を聞いた紬は、成哉がこれほど突然動いた以上、天野家で何かが起きたに違いないと直感した。

紬は二人の手を引いて部屋へ招き入れ、ソファに座らせる。

「曾おじいちゃんが病気になってから、何か変わったことはなかった?見慣れない人を見かけたりとか」

二人はそろって首を横に振った。

基本的に病院と家を行き来するだけの日々だった。

顔を合わせる相手も、ほとんどが見知った人ばかりだったのだ。

だがその時、悠真がふと表情を曇らせた。

「ママ、一つだけ思い出したことがあるんだ。変なことかどうかは分からないんだけど…
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