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第718話

Author: 風羽
太田秘書の表情は複雑だった。

彼女は上司を見つめ、静かに口を開いた。「九条社長、奥様が......流産してしまいました。医師の話では、腹部への強い衝撃が原因とのことです。今は......処置は終わっています」

九条時也は呆然と立ち尽くした。

指の間に挟んだ煙草も、周りのすべてのことさえも忘れてしまった。耳に残るのは、太田秘書の言葉だけだった――

「処置は終わっています」

窓の外は、晩秋の黄葉が舞っていた。

窓の内側では、真っ白なシャツを着た凛々しい男が、長い間茫然自失としていた......

彼はどうしても受け入れることができなかった。

太田秘書も胸を痛め、声を詰まらせた。「今は病院で、とても弱っています。社長は、田中さんのもとに残られますか?それとも、奥様のところへ戻られますか?」

九条時也は既にエレベーターへと向かっていた。

太田秘書は慌てて彼を追いかけた。

運転手付きの車で、九条時也は後部座席に座り、ずっと黙っていた。

静かに後部座席に座り、子供が出来てからの水谷苑との日々を思い出していた。実際......とても幸せだった。

彼女は優しくなり、彼から離れよ
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