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第167話

Author: 桜夏
駿からのメッセージだった。

【離婚したっていうのに、新井蓮司が再婚の情報を公開して、君を矢面に立たせるなんて。

彼はこのままじゃ終わらせないだろう。もしもの時は、僕が弁護士を手配するよ】

透子はメッセージに目を落とし、心の中で礼を言った。確かに、覚悟を決めておくべきだと感じた。蓮司は旭日テクノロジーに手を出し、自分にも執拗に付きまとってくる。

もともとは新井家の面子を保ち、事を荒立てたくはなかったが、すべては蓮司が自分を追い詰めた結果だ。

彼の権力を思うと、透子は拳を握りしめ、その瞳に決意を宿した。

たとえ困難な戦いでも、最後まで戦い抜く。一度、籠から出たのだ。もう二度と戻るものか。

……

夕方の退勤時間、ビルの外の路上。

フェラーリが停まっており、運転席の理恵がリップを直していた。

そろそろ時間だと、携帯を手に車を降りた。すると、隣に黒のロールスロイスが滑り込んできて、ちょうど彼女の車の前のスペースに止まった。

気にも留めなかったが、相手もドアを開け、その背中にどこか見覚えがあった。男がドアを閉める際、視界の端に理恵を捉え、一瞬動きを止めて振り返った。

「柚木
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