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第1058話

作者: 小春日和
それに、今の芸能界のようなファストフード時代とは違い、美桜の手がける芸能人たちは、すべて年単位の厳しいトレーニングを受けて育てられている。単に美貌だけでデビューしたタレントとは異なり、多才多芸なうえに、容姿や性格にもそれぞれ際立った個性があり、観客が「誰が誰だかわからない」と感じるようなことはない。

伊藤は悔しそうに言った。「俺だってできる限り手を尽くしたんだ。でも向こうは次から次へと仕掛けてくる。以前うちと提携していた広告主たちは、あっちの宣伝の勢いが強い上に新人のギャラも安いってことで、みんなそっちに乗り換えた。Mグループの広告収入は急激に落ち込んで……しまいには、うちの商業街にまで石渕プロの新人のポスターを貼らざるを得なくなったんだ。これじゃまるで、こっちが相手の宣伝を手伝ってるようなもんだろ?」

幸江は肩をすくめて言った。「でも仕方ないわ。最近あの人たちの勢いは本当にすごいもの。広告主がそっちを選ぶのも無理ないわよ。まさか彼らに広告を出すななんて言えるはずもないでしょう?」

真奈は言った。「あの広告主たちは、誰が売れているかを見て投資するのよ。しかも、あの新人たちは今まさ
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